エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

蔦紅葉

2013年12月02日 | ポエム
真っ赤だな
真っ赤だな

と、歌われる紅葉。



昨日の銀杏は・・・。
真っ黄だな、と歌われる事も無い。

少し寂しい。
豊かな日本語である。
真っ赤に対置する、黄葉の表現は無いものだろうか。
精々、小判色とか・・・。



さて、今日は蔦紅葉である。
蔦カズラと言っても良い。
この蔦が枯れると、屋根と言い、壁と言い蔦の紐で縛られているかのように悲惨に見える。
蔦枯れる、あるいは蔦枯る、は初冬の季語となる。

秋から初冬にかけて、目をたのしませてくれる蔦である。







「蔦紅葉這い上がるほど靭さ増し」







昨日の空と雲は、変化に富んでいた。



まるで、雲を毛先の細い刷毛でサッサッと跳ねあげたような雲が浮かんでいた。
遊弋しつつ、千変万化する。



雲は天才であるのだから、けだし当然と言うべきか。



      荒 野人