エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

氷雨

2013年12月20日 | ポエム
一日中氷雨が降った。
雪に変身する前の、冷たい雨である。



天気予報は、夜には雨になるとの事だったけれど深夜も暖かく、到底雪に変わる気配では無かった。
だがしかし、雨は冷たい。



外出は、遠慮した。
風などひいては堪らないからである。

部屋にこもり、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」を聴いて時間を過ごした。
カラヤンの棒で、ベルリン・フィルを一枚繰り返して聴いた。
もう一枚は、である。


チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 カラヤン ベルリン・フィル



やはり、良い。
気分が素直になっていく。
悲愴になる訳ではないのである。







「雨だれの音目覚めさせ猛き冬」







これは烏瓜の実である。
縦長の丸い実である。

熟れきると赤くなって、ぱっくりと割れる。
それは毒々しいまでに赤いのである。



氷雨に濡れる山茶花である。
この写真で明らかだけれど、山茶花は先ず花びらを散らし、やがて蕊を落とす。

儚くも美しい花である。



真っ赤な、南天の葉。
見事なまでの赤である。



       荒 野人