エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

赤そばの花

2014年11月01日 | ポエム
そばの花が白いのは、当たり前!
その花が、ルビー色だったらどんなに素晴らしいだろう。



高嶺ルビーという品種のそばの花である。
真実ルビー色である。



句友と出かけたのである。
句友たちであるから、当然句会が行われる。
俳句の師を中心として、即興の句がされ披露される。
遠慮会釈無く師から、指摘がされる。

その師の言葉が、温かい。
こうして吟行の成果が生まれる。



句で得た友は、ありがたい。
やすやすと忘れられる友は、句の友とは云えないのである。

そうして、友の輪が広がっていく。
それに連れて、句もまた向上するのだ。







「一面のばら撒くルビー蕎麦の花」







赤そばの花の吟行にあたって、下記のような資料を作った。
呼びかけたぼくの責任である。

赤そばの花 (高嶺ルビーの花)

真紅の花をつける赤ソバ「高嶺ルビー」。
ヒマラヤ原産で、花だけでなく茎も赤くなるのが特徴。
日本のそばの花は白色ですが、そばの原産地の雲南省からヒマラヤにかけてはピンクや赤色のそばがあります。
1987年にヒマラヤの標高3800メートルのところから、赤い花の咲くそばを日本に持ち帰り信州大学の故氏原暉男名誉教授がタカノ株式会社(宮田村)と共同で開発して真紅の花を作り「高嶺ルビー」と名付けました。
長期にわたり品種改良をかさね、2011年にさらに赤みを増した「高嶺ルビー2011」が誕生。
このそばは、花を楽しむばかりではなく、味も良いので見て楽しみ且つ味わえます。

蕎麦は まだ花でもてなす 山路かな          芭蕉
木曽近し 蕎麦は真白の 山続き            支考
道のべや 手よりこぼれて 蕎麦の花          蕪村
山畠や そばの白さも ぞっとする           一茶
浅間曇れば 小諸は雨よ 蕎麦の花           杉田久女
降りいでし 月下ほのかに 蕎麦の花          水原秋櫻子
そばの花 山傾けて 白かりき             山口青邨
花蕎麦や 日向の山は わが山のみ           中村草田男
花蕎麦の ひかり 縹渺 天に抜け           大野林火
秩父路や 天につらなる 蕎麦の花           加藤楸邨
雁や けふ はなやぎし 蕎麦の紅           石田波郷
目の高さを 蕎麦の赤茎 窓を過ぐ           篠原梵
蕎麦の花 自転車赤き 郵便夫             相馬遷子
月光の 満ちゆくかぎり 蕎麦の花           加賀まり子



このペーパーにぼくの撮った写真を数葉添付した。

参加した句友は、赤そばの花を気に入ってくれたようだ。
ほっとした・・・ぼくがいる。





       荒 野人