エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

落葉一葉「ゆりのき」

2014年11月22日 | ポエム
この木の花は、チューリップに似ている。
百合というより・・・である。
花は上向きである。

ススラスッとした木の姿は、とりわけ黄葉期には目だっている。
その立ち姿が好きだ、という人は多いのである。

百合の木・・・漢字表記である。
ユリノキと書く事が多いのだけれど、今日のタイトルは「ゆりのき」とした。
柔らかい印象になるからである。




「ゆりの木の花より黄葉多く散り」




因に、この一葉は昨日紹介したユリノキの下のベンチで撮ったものだ。
この巨木は、息をしている。

幹に、耳を当ててじっとしていると息吹が聞こえてくる。
何かを語ろうとするのだ。

愛おしい樹である。



      荒 野人