エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

氷雨

2014年11月27日 | ポエム
この二日間の雨は、山茶花梅雨とも山茶花時雨とも云う。
日中から気温は上がらず、凍えてしまった。

けれど、こんなチャンスはなかなか無い。
そう思って、雨の日景色を探しに出かけた。
寒いけれど、カフェに入りこんだりして凌いだのであった。



水たまりの水の輪が凍えている。
そんな風に見えるのだ。



雨に叩き落とされてしまった赤い葉は、欅の枯葉である。
欅紅葉も、雨に濡れるとより鮮やかに見える。



風景の霞み具合も、宜しい。
このホンワカした風情が、良いのである。







「広々と画板染めゆく氷雨色」







ベンチに敷き詰めた銀杏。
誰も座らないけれど、客を招いている。



山茶花の濡れ具合も、好きである。
花と葉と、それぞれが個性を発揮するのは雨の降っている時だけである。

この風景に出会えるのは「僥倖」なのである。




       荒 野人