エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

落葉一葉「櫨」

2014年11月28日 | ポエム
櫨は、うるし科に属する。
だから、あれほど赤いのである。

万緑の季節、紅葉の季節と実に豊かな葉を茂らせる。
山𥽜、南京𥽜と二つの種ががいろじゅとして植栽されている。

どちらも、見事な紅葉である。
同時に紅葉前の、豊かな葉の茂りには感嘆するしかない。




「はぜもみじ内に光の棲家かな」




𥽜の紅葉は、何故かしら内側から始まる。
緑の葉の茂る奥に、ほっこりと赤い葉が生まれる。

そう・・・まるで炎のように晩秋を告げるのだ。
そう・・・夜目には、まるでほむろのように妖しげに見える。
きみのように、妖しく蠱惑的ですらある。



       荒 野人