エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

落葉一葉「柿紅葉」

2014年11月13日 | ポエム
柿紅葉である。
その肉厚の重量感が良い。

抱きしめると、うっと吐息が漏れてくる。
思わず抱きしめてしまいたくなるのだ。

ぼくは・・・色彩を重ね塗りしたかのような、豊穣の海を泳ぐような感覚にとらわれるのだ。




「柿紅葉ぼってり落ちる床しさよ」




ぼってりした葉だけれど、決して汚く落ちるのでは無い。
柿紅葉ほど「エロス」を伝えるものはない。

フエロモンを放ちつつ落ちる、と云って良いだろう。
その鼻孔を突く、あるいは感性を刺激するのは柑橘系でなく獣系でもなく・・・大地系である。
自然の横溢する気配である。




        荒 野人