エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

庭石菖

2015年05月16日 | ポエム
良く目にするけれど、その名前が分からなくって!
と云う花の一つ、である。



庭石菖(にわぜきしょう」と読む。
例えば、芝生の間に間に(まにまに)咲く。

目立ちはしないけれど、とても気になる・・・。
そんな花である。

ややもすると、名前を調べずに「放っぽらかして」しまいそうである。
知らなくても、いいや!
と云った風情である。







「目の端にそっと据え置く庭石菖」







しかし、この花は季語として成立している。
「花の歳時記」というやたらと厚い歳時記に掲載されている。

別名「南京あやめ」である。
この花は、朝開き夕方閉じる。
一日で花は終わるのである。

例句もある。
「敷居から出てゐる大足庭石菖」
「庭石菖尚咲き露を輝かせ」

などである。
原産は北アメリカ。
初めは、小石川植物園だけにあったものが次第に広がったとある。

野生化したものであろう。
北米には、約150種あるけれど日本には一、二種のみ帰化している。

可愛い花である。



      荒 野人