エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

栗の花

2015年06月07日 | ポエム
そろそろ、触れておかねばならない・・・。
そうでないと、栗の花が饐えて茶色に変わってゆく。

見た目も悪いし、何よりその匂いが鼻につく。
そうでなくても、栗の花の匂いはあざとく変になまめかしい。



栗の花は、かつてはどこでも目にする事が出来た。
けれど、昨今はマンション建設の敷地に変わってしまっている。

とりわけ都内では、郊外に近づかないと目に出来ないのである。
寂しいし、情けない。



栗の花は、街の静謐と自然のバロメータである。
そう思っているのは、ぼくだけかもしれないけれどそうであって欲しい。







「他愛なき田舎の言葉栗の花」







この栗の花に合いに出かけて、おおよそ30分は車を走らせたものだった。
隣町が、埼玉県であって緑の多い街であるにも関わらずである。

フェンスに囲まれた栗畑は、どことなく空しさが漂う。



        荒 野人