エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

花菖蒲

2015年06月14日 | ポエム
一日、花菖蒲を愛でに出かけたのである。
アヤメが終りつつある今、花菖蒲が見頃である事は云うをまたない。



ここは、東村山の北山公園である。
折しも土曜日と云う事もあって、人が犇めいている。
犇めいているけれど、木道の上はすれ違うに不便は感じない。

適度な人混みである。



花菖蒲は、どれを見ても楽しい。
色の祭典である。







「花菖蒲人と映りし池の面」







この花は「爪紅」。
「つまべに」とルビがふってある。

なんという味気ないルビであろうか。
ぼくは「つめくれない」と詠みたい。



とまれ、花菖蒲がジメジメした梅雨時をうっちゃる術としては最高である。
白、黄、赤、紫と千変万化してくれる。



誠に季節の花である。



色合いに憧れる花である。
時間の流れが早いのは、その魅力によるものだ。



     荒 野人


その色の饗宴だけでも楽しい。
ほぼ午前中一杯、菖蒲を見て彷徨った。

四阿(あずまや)で、イベントがあった。



琴の演奏である。
花菖蒲に見合った、音色である。

菖蒲田に琴の音色が渡ってゆく。
和式ピチカート・・・そんなオマージュが脳裏に浮かんだ。
琴の音色は、例えば弓を持って鳴らすものではない。
単音の積み重ねである。

様式と云う事で云えば、マンドリンの奏法に似ている。
それだけ、練達の技術である。
琴と、マンドリンの大きな違い・・・。
琴は、和音の豊富さがある事である。

トレモロを奏でても、琴の音色は多様に変化するのである。
明日か明後日、琴と花菖蒲の句を詠んでみよう・・・。