くちなしの花である。
甘やかな香りを振りまく、不埒な花である。
人を魅惑し、媚惑する。
夢へと誘う。
甘やかな匂いの誘いに、誰もが在処に興味を持つ。
そうした花である。
花が終わり、秋も深まる頃赤い実を結ぶ。
硬い赤い殻に、ぼくは限りも無い深みを感じるのである。
「梔子や見上ぐる空の雲一朶」
梔子。
駆け足で走り去ろうとするのだけれど・・・。
そうした逃避を許さない。
いつまでも、いつまでも絡め取とろうとする。
誠に不埒な花である。
だから虫が付く、のだ。
荒 野人
甘やかな香りを振りまく、不埒な花である。
人を魅惑し、媚惑する。
夢へと誘う。
甘やかな匂いの誘いに、誰もが在処に興味を持つ。
そうした花である。
花が終わり、秋も深まる頃赤い実を結ぶ。
硬い赤い殻に、ぼくは限りも無い深みを感じるのである。
「梔子や見上ぐる空の雲一朶」
梔子。
駆け足で走り去ろうとするのだけれど・・・。
そうした逃避を許さない。
いつまでも、いつまでも絡め取とろうとする。
誠に不埒な花である。
だから虫が付く、のだ。
荒 野人