2009年3月3日
「宮崎県の杉生産量は日本一」東国原知事も載ったそんなポスターを何枚も見た。
しかも調べてみると、宮崎県は一位は一位でもダントツの一位なんです。宮崎県の産出量が年120万立方メートルに対し二位の大分県は60万立方メートル台。実にダブルスコアで一位なんです。
そこで、「なぜ宮崎県は杉生産量日本一なのか?」という問いを解決するために、宮崎県の木材業界の新たな成長をを引っ張っている海野さんからのご紹介で、宮崎市川上木材の川上社長とお会いすることができました。
川上木材も含め5社で構成される宮崎県内でも最大級の製材加工所組合「ランバー宮崎」で宮崎杉に関する説明を受け、製材現場も拝見させて頂きました。
さすがは「杉生産量日本一」の宮崎でも有数の加工所です。その大規模な設備と溢れる材木に私はビックリです
。
■まずは「なぜ宮崎県は杉生産量日本一なのか?」、私が今回一番お聞きしたかった質問に川上社長が明快な回答を与えてくださりました。
その要因は大きく4つ
1.地形
2.土質
3.歴史
4.気候
さらに付加要因として、
5.産業構成
6.施策
があげられると思います。
1の地形と2の土質については、まず先に同じ針葉樹の杉、桧、松についての違いを確認しておかなければいけません(全部受け売りですが。。。)。杉、桧、松の中で一番貧しい土壌でも育つものが松、次いで桧、杉の順です。逆にいうと杉は栄養がないと順調には生育できないとも言えます。そして山の中で一番栄養のある土壌は谷に近い山すそのほう、そして高くなるにつれて養分が少なくなっていくそうです。
これらを踏まえたうえで九州地方を見てみると、太平洋側に面した宮崎、大分は相対的に山がなだらかで表土が厚く、東シナ海側の佐賀や熊本は山が峻険で表土が少ないそうです。そのため宮崎、大分は全国でも1、2位の杉生産県となっており、佐賀や熊本も杉を生産していますが、桧が半分近くはあるのではないかというお話でした。
ちなみに福岡は昔から桧を尊ぶ習慣があるそうです。
3の歴史についてですが、この地域はその昔江戸時代は「飫肥藩」と呼ばれており、その飫肥藩が換金できる資源として植林を奨励した歴史があり現在にも続いているのです。
4の気候についてですが、例えば寒冷な地域にある秋田杉などと比べるとその温暖な気候によって生育がとても早いことが生産量の大きさに影響しています。
5、6は上に書いたように付加要因ですね。
宮崎は大きな産業が少なかったために、第一次産業に従事する人口が多く林業関係者が多いそうです。そしてその産業をもっと活性化させようと、さまざまな施策を行っており、例えば山のヘクタールあたりの林道の割合がとても高く、これなどは計画的に行政が進めてきた成果といえるでしょう。
こうした説明の後、ランバー宮崎の工場内、そして実際の伐採現場もご案内頂き、おまけに隣の綾町観光までさせて頂きました。
突然お邪魔させて頂いたにも関わらず、川上社長、本当にありがとうございました。
◆とにかく敷地内に材木が山のようにおかれています。
◆とても大きな装置を保有されています。
◆ドイツの機械らしいですが、2台とも同じ機械。なのになにやら書かれている名前が違いますね。1台目は「ピーター」と書かれています。そう、ヨーロッパでは機械をセッティングするマイスターが尊敬され誇りを持っているので、それぞれセッティングをした人の名前が書かれるそうなんです。面白いですね。
◆いまやプレカットは完全にコンピューター任せの時代です。
◆韓国にもプレカット材を輸出しているそうなのですが、韓国の柱は円柱なんだとか。対応するためにいろいろとご苦労されたそうです。
◆伐採中の丸太と伐採現場の看板
「宮崎県の杉生産量は日本一」東国原知事も載ったそんなポスターを何枚も見た。
しかも調べてみると、宮崎県は一位は一位でもダントツの一位なんです。宮崎県の産出量が年120万立方メートルに対し二位の大分県は60万立方メートル台。実にダブルスコアで一位なんです。
そこで、「なぜ宮崎県は杉生産量日本一なのか?」という問いを解決するために、宮崎県の木材業界の新たな成長をを引っ張っている海野さんからのご紹介で、宮崎市川上木材の川上社長とお会いすることができました。
川上木材も含め5社で構成される宮崎県内でも最大級の製材加工所組合「ランバー宮崎」で宮崎杉に関する説明を受け、製材現場も拝見させて頂きました。
さすがは「杉生産量日本一」の宮崎でも有数の加工所です。その大規模な設備と溢れる材木に私はビックリです
。
■まずは「なぜ宮崎県は杉生産量日本一なのか?」、私が今回一番お聞きしたかった質問に川上社長が明快な回答を与えてくださりました。
その要因は大きく4つ
1.地形
2.土質
3.歴史
4.気候
さらに付加要因として、
5.産業構成
6.施策
があげられると思います。
1の地形と2の土質については、まず先に同じ針葉樹の杉、桧、松についての違いを確認しておかなければいけません(全部受け売りですが。。。)。杉、桧、松の中で一番貧しい土壌でも育つものが松、次いで桧、杉の順です。逆にいうと杉は栄養がないと順調には生育できないとも言えます。そして山の中で一番栄養のある土壌は谷に近い山すそのほう、そして高くなるにつれて養分が少なくなっていくそうです。
これらを踏まえたうえで九州地方を見てみると、太平洋側に面した宮崎、大分は相対的に山がなだらかで表土が厚く、東シナ海側の佐賀や熊本は山が峻険で表土が少ないそうです。そのため宮崎、大分は全国でも1、2位の杉生産県となっており、佐賀や熊本も杉を生産していますが、桧が半分近くはあるのではないかというお話でした。
ちなみに福岡は昔から桧を尊ぶ習慣があるそうです。
3の歴史についてですが、この地域はその昔江戸時代は「飫肥藩」と呼ばれており、その飫肥藩が換金できる資源として植林を奨励した歴史があり現在にも続いているのです。
4の気候についてですが、例えば寒冷な地域にある秋田杉などと比べるとその温暖な気候によって生育がとても早いことが生産量の大きさに影響しています。
5、6は上に書いたように付加要因ですね。
宮崎は大きな産業が少なかったために、第一次産業に従事する人口が多く林業関係者が多いそうです。そしてその産業をもっと活性化させようと、さまざまな施策を行っており、例えば山のヘクタールあたりの林道の割合がとても高く、これなどは計画的に行政が進めてきた成果といえるでしょう。
こうした説明の後、ランバー宮崎の工場内、そして実際の伐採現場もご案内頂き、おまけに隣の綾町観光までさせて頂きました。
突然お邪魔させて頂いたにも関わらず、川上社長、本当にありがとうございました。
◆とにかく敷地内に材木が山のようにおかれています。
◆とても大きな装置を保有されています。
◆ドイツの機械らしいですが、2台とも同じ機械。なのになにやら書かれている名前が違いますね。1台目は「ピーター」と書かれています。そう、ヨーロッパでは機械をセッティングするマイスターが尊敬され誇りを持っているので、それぞれセッティングをした人の名前が書かれるそうなんです。面白いですね。
◆いまやプレカットは完全にコンピューター任せの時代です。
◆韓国にもプレカット材を輸出しているそうなのですが、韓国の柱は円柱なんだとか。対応するためにいろいろとご苦労されたそうです。
◆伐採中の丸太と伐採現場の看板