ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

ワイルドアットハート  エンジンの囁きを聞け

2021年12月08日 | R100Trad (1990) クロ介


エンジンである

2スト250cc

ケースリードバルブの感触を知っている人はすでに少ない

たまたま購入したホンダNSR250Rは1988年式(1988年に新車で買えば普通に88年式)

いわゆる「88」のNSRだった



0からの加速はZX-10と遜色なかったし

2ストといえばピーキーな特性というのが当たり前だったけど

すでに馬力を規制されていたこのころの2ストは下から十分パワーが出ていた



その前に乗っていたのが

ヤマハTZR250



ソノートカラーとゴールドのホイール

シングルディスクでも強力でコントローラブルなブレーキ

「シューーーーー」というブレンボのような音がしたのでヤマンボと呼ばれ

ホイールはそのころメジャーだったマービックのマグネシウムホイールに似ていたのでヤマビックと呼ばれていた

まーそれはどうでもいいけど、それほどレーシーだったということだ

カストロールの2ストオイルが焼ける独特な匂いがまたそそる

こいつもパワフルなエンジンだったけど

ハンドリングはヤマハらしく扱いやすく

こいつは長距離のツーリングによく行った相棒だった

アルミのセパハンをトップブリッジの下へ移動させてバックステップをつけたりしてたけど

本当にいいオートバイだった

(ハンドルをロックさせると薬指をタンクに挟むんだけどね)


免許取ったころは中免が普通だったので

400ccマルチにもよく乗ったけど

カワサキZ400GP(GPzじゃないよ)の空冷マルチの吹き上がりは忘れられない

普段は4000rpmも回していれば事足りるんだけど

信号グランプリや峠ではレブリミットの10500rpmまで使う

その時のエンジン音と迫力は空冷ならではのもの


ともだちが乗っていたオートバイにちょっと乗らしてもらっただけだけど

ホンダスーパーホーク3のツインエンジンも忘れがたいフィーリングだった

3バルブのOHCなんだけど超ショートストロークで

9500rpmも回って40馬力も出していた

それよりも当時400ccはDOHCマルチが主流だったけど

中速域での速さは格別で、しかもそのパワー感は独特だったね



BMW R100のこのエンジンは750ccから始まって

1000ccまでボアアップされた

すでにオートバイの製造が重荷になり始めていたのに

やっぱもう一回本気出したる!

ということでR75/5で勝負に出た

これ1969年

そう、ホンダドリームCB750と同じ年

カワサキZ1が1972年

勝負に出た割には相変わらずの空冷OHVボクサーツインエンジン


でも、BMWはおそらくオートバイとは何かをよく知っていたんだと思うね

50年たって時代はやっと帰ってきたんだから

オートバイの本質はエンジンなんだと思う

パワーだけがエンジンの十分条件ではない

ましてや効率だけがエンジンの十分条件ではない


どうかエンジンのフィーリングを大切にしてもらいたい


ちなみに死ぬまでに一度試してみたいのが

ヤマハ マルチエンジンのクロスプレーンクランクシャフト

ドゥカティっぽいのかな、なんて音を聞きながら勝手に想像している