ソロツーリストの旅ログ

あるいはライダーへのアンチテーゼ

振り返ってみるとオートバイがいちばん好きだった

志摩リンに激しく同意・・・死語か

2022年11月22日 | R100Trad (1990) クロ介
ひと雨ごとに

気温は確実にひと段階ずつ下がって

色づいていた木々も徐々に色褪せ、葉を振るい落としはじめた

秋が深まり

冬の足音が聞こえてくるこのころ

オートバイで走りに行ける場所が減っていくのを実感する



とはいえ

クロ介はあの大きなカウル

真冬でもグリップヒーターどころか分厚いグローブも無用

爪先は、暖かいとまでは言わないけど冷たさは感じない

路面さえ凍らなければ

冬も悪くない

「虫がいない、汗かかない、他のライダーがいなくて静か」

「デカいカウルとフラットツインのエンジン熱が気持ちいい」

「空気が澄んでいて景色がきれいに見える」

「カップヌードルやコーヒーが旨い」

まるで志摩リンの冬キャンする理由と一緒だ

冷たい空気の中

紅葉が終わった閑散とした山道を

クロ介の大きなカウルに潜り込んで駆け抜けるとき

なぜだか胸が躍る



北陸道の木之本で降りて

紅葉の美しい河岸沿いに琵琶湖の北岸を走る

サクラの名所として有名だけど

サクラはもうすっかり葉を落としていて

その尖った無数の枝先が澄んだ秋の空を突き刺す



秋の盛りを過ぎたこの時期が好きだ

少し寂れて、美しさが際立つ







なんだか有名になりすぎたマキノのメタセコイヤへ寄る

もうすっかり観光地になった

「映える」景色はインスタの餌食



まあいいか

素敵な場所はまだまだ無限にある



高島から山へ入って

鯖街道を南下する

それにしても今年の人出は異常に多くないかい?

平日の鯖街道なんて今までだったら閑散としていたものなのに

今日は紅葉マークのクルマが列をなしている

でも観光バスをあまり見ないから

各々がクルマで繰り出してきてるのかも

オートバイも「ブーム」らしくて

平日なのによく見かける

「ブーム」ならそのうち終わるのかな

ひと冬越すごとに減るっていう印象あるけどね


朽木でいっぷくした後

鯖街道をさらに南下する

安曇川沿いは快走路でクルマの流れも速い

三橋節子の日本画を思い出させる花折峠

かつて険しかった峠も

今ではトンネルで越える


琵琶湖大橋を渡って湖東へ

しばらく湖岸道路を走る

琵琶湖と比叡山のパノラマが続く

ちょっとルートを間違えながら近江八幡市街を抜ける

間違えたおかげで

西の湖と水郷が見られた


国道421号線 八風街道で峠を越える

途中の永源寺ダムが紅葉の盛りで

とっても気分いいんだけど

ここもすごいクルマの列

中央線が破線になったところからガンガン追い越していく

鈴鹿山脈を貫く石榑トンネル

10年前まではこの八風街道の難所だった石榑峠

でっかいセメントのブロックで左右を塞いで文字通りの全幅制限していた

今ではこのトンネルで5分あれば越えられる

結局、鯖街道 朽木から4時間

ぶっ通しで走り切ってしまった(だから写真ゼロ)

クロ介はそんな頼もしい相棒なのだよ