新型コロナウイルス問題がいよいよ「自分ごと」になってきた。来月24日に金沢市内のホテルで予定していたある報告会を中止にすることにした。自身が事業の総括報告、そしてパネルディスカッションの司会をつとめる予定だった。8つの大学の事業関係者に出席を呼びかけた矢先だった。 中止を決断したきっかけとなったのは大学からの通達だった。きょう午後、「新型コロナウイルス対応」という書面が教職員全員にメールで届いた。「新型コロナウイルス感染症の発生状況が落ち着くまでの間は、以下の対応を実施する。」との書き出しで、「・できるだけ人込みの多い場所を避ける」「・不要不急の出張は中止する」「・イベントについては、可能な範囲で中止、延期又は規模縮小を行う」と。この通達をもとにスタッフと相談し、中止することを決めた。
やってやれないことはない。ただ、スタッフからの意見は「通達が来ているのに、なぜあえて実施するのかという風当りも強まるのではないか」と。事業の報告書を作成中なので、後日関係者に郵送することで報告会に代えることにした。この通達の直後から学内イベントの中止の知らせが次々とメールで届いている。
さらにショックだったのは能登に住む関係者からのメールだ。今月29日に能登で研究発表の審査会があり、出席を予定している。その審査会の主催者あてにコメントがメールで届いた。「大変申し訳ないと思うが、金沢市及び、感染経路内で活動されている方々の奥能登再訪は現在慎んで戴きたい」と。金沢市内では4人の感染者が出ている。「金沢の人間には能登に来てほしくない」という警戒心が能登の人々の心に広がっているのだろう。自分自身が警戒されているのだが、ある意味、当然と言えば当然かもしれない。
冒頭で「自分ごと」と述べたが、中国・武漢からクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」へ。そして、日本各地から金沢での4人の感染者と事態が接近してきた。きょうは自らイベント中止の決断をし、そして能登の在住者からは「金沢の人間は能登に来てほしくない」のメールが届いた。コロナウイルス問題は、実に濃厚な自分ごとになった。
⇒26日(水)夜・金沢の天気 あめ