自在コラム

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☆大の里の大銀杏と化粧まわし 郷土のゲートウェイ飾る新たな等身大パネル

2025年02月13日 | ⇒トピック往来

  JR金沢駅の観光案内所には石川県の郷土力士の等身大パネルが設置されている。そのパネルの一つ、大関の大の里のものがきのう一新されたと地元メディアで報道されていたので、さっそく見に行った。等身大パネルは石川県観光企画課が設置しているもので、JR金沢駅のほか小松空港と能登空港にも置かれている。大の里(津幡町出身)のほか、遠藤(穴水町出身)、輝(七尾市出身)、欧勝海(津幡町出身)のパネルも並んでいる。

  今回新しくなった大の里のパネル=写真・上=と、これまでのパネル=写真・下、去年7月撮影=を比べてみる。大きく2点が異なる。一つは髪型の大銀杏の姿だ。これまでのパネルはざんばら髪だった。2023年12月に展示され、同じ年の秋場所で十両に昇進したときのものだ。2024年の夏場所からはちょんまげで土俵に上がり、同年の秋場所で2回目の優勝を果たして大関昇進を決めた。以降も髪型は変わらず、「ちょんまげ大関」と呼ばれていた。史上最速と称されたスピード出世に髪の伸びが追いつかなかったのかもしれない。大銀杏の姿を披露したのはことし1月の初場所だった。

  前のパネルと異なるもう一つが化粧まわし。これまでのものは青色を基調としたもので、ロゴには「上を目指す」「一番を」などの意味が込められていた。今回のパネルでは、墨絵で描かれたような龍の図柄だ。所属する二所ノ関部屋のX(旧ツイッター)によると、足立美術館に所蔵されている作品で横山大観の『龍興而致雲』(りゅうおこりてくもいたす)。「龍は雲を得て天を目指す」という意味で、乱雲と雷鳴の中でごつごつとした岩肌にもめげず激しい動きを見せる龍の気迫が表現されている作品という。確かに、並んでいる遠藤、輝、欧勝海と比べても、大の里の体は大きく、龍のような力強さを感じさせる。ちなみに大の里の身長は192㌢、体重185㌔だ。大銀杏と化粧まわしで生まれ変わったような力士の姿ではある。

  2023年夏場所に幕下で初土俵を踏み、所要9場所で大関昇進。賜杯を2度抱いて、怒濤のスピード出世。24歳の本人は決して満足してはいないだろう。横綱になって、また新たな等身大パネルが故郷のゲートウェイを飾ることを期待したい。

⇒13日(木)夜・金沢の天気    くもり


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