韓国でも新型コロナウイルスの感染が急速に拡大している。29日に感染者数が594人増え、合わせて2931人となった(29日付・朝鮮日報日本語版)。発生源の中国では感染者が新たに427人増えて、合わせて7万9251人となり、死亡者も47人増えて2835人になった(29日付・NHKニュースWeb版)。北京では今後、出稼ぎ労働者が地方から戻ることに備えて、感染拡大の防止策を改めて周知するなど、対策に追われているという(同)。
WHOがまとめた28日付の状況報告では、感染者は55ヵ国・地域の8万3652人に上り、うち死者は2858人となった。南半球のニュージーランドやアフリカのナイジェリアなど感染国も5ヵ国増えた。世界各地での増加傾向が顕著となっている(29日付・共同通信Web版)。 きょう午前のNHKニュースは、WHOのテドロス事務局長が28日の記者会見で「世界中で感染の拡大が広がり続けていることを懸念している。危険性の評価を世界的に『非常に高い』に引き上げたと述べた」と報じていた。そこで、テドロス氏の詳細なコメントをチェックするためWHO公式サイトにアクセスした。ところが、事務局長の28日の会見(media briefing)のページは、何度アクセスしても「This page cannot be found」になってしまう(29日午後0時25分現在)。その他のページは閲覧できるが、このページだけがアクセスできない。憶測だが、世界からテドロス氏に対して批判のコメントが殺到しているのではないか。「なぜこのような事態になっても、パンデミックと宣言しないのか。WHOの失態ではないか。いつまで中国に忖度(guesswork)しているのか」と。そこでやむなく一時閉鎖しているのではないか。
その声は株式市場でも聞こえる。28日のニューヨーク・ダウは7営業日連続で続落し、前日比357㌦安の2万5409㌦で取引を終えた。この1週間で3600㌦下がり、下落率は12%。リーマンショックの2008年10月以来の大きさになった(29日付・共同通信Web版)。感染拡大により世界的な景気後退懸念が強まったことが、投資家の心理を冷やしていることは想像に難くない。「これは誰のせいだ。WHOはウイルスが世界経済に与える影響を予見できなかったのか」と投資家の怨嗟の声が聞こえる。
けさ庭先を見ると、ヒメリュウキンカ(姫立金花)が咲き始めていた=写真・上=。艶のあるその黄色い花は、冬を超えて春を告げるように咲く。花言葉は「会える喜び」だとか。先日(27日)もカンシャクヤク(寒芍薬)があられの降る中、赤紫の花を咲かせていた=写真・下=。この時節に楽しませてくれる花に「三寒四温」という言葉が浮かぶ。寒さに耐えながらも春の気配が日に日に高まる。新型コロナウイルスの猛威も三寒四温のように徐々に治まってほしいと願うばかりだ。
⇒29日(土)午後・金沢の天気 くもり