自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★能登半島地震 進む仮設住宅の設置、4600戸に増加へ

2024年02月29日 | ⇒ドキュメント回廊

   仮設住宅が各地で造られている。被害が大きかった輪島市、珠洲市、能登町、穴水町、七尾市、羽咋市、志賀町、そして液状化現象に見舞われた内灘町の7市町で合計3500戸が着工している。さらに、3月末までに着工戸数を4600戸に増やすと、石川県議会本会議(今月27日)で馳知事が説明した。県が契約した民間アパートなどの「みなし仮設住宅」が2000戸、そして公営住宅700戸への入居も本格化している。ただ、仮設住宅の入居申請はすでに8000戸余りあり、さらなる居住先の確保が課題となっている。(※写真は志賀町富来で設置されている仮設住宅)

  一方で、県内外の旅館やホテルで2次避難している被災者を対象にした意向調査(2月10-24日)で1838世帯(4234人)から回答があり、結果を県が公表した。それによると、自宅が損傷していて戻れないとの回答は1838世帯、67%に上った。このうち仮設住宅への入居を希望するは818世帯で、みなし仮設・公営住宅を求めたのは608世帯だった。仮設住宅とみなし仮設の双方を希望する世帯もあった。修繕すれば自宅に住むことが可能としたは610世帯。その一方で、回答者の半数にあたる955世帯が2次避難の継続を希望している。道路などのインフラ復旧や自宅修繕までに一定の時間を要することから、しばらく現状のままで居たいということなのだろうか。

  そして、自宅に戻りたくても戻れない理由の一つが断水だ。県のまとめ(今月28日現在)によると、輪島市で6640戸、珠洲市で4650戸、七尾市で4100戸、能登町で2910戸など7市町の1万9000戸で断水が続いている。さらに、水道が復旧したとしても厄介な問題も出ている。珠洲市では、下水管の94%に被害出ていて、市は「トイレに水を流さないでほしい」「仮設トイレを使って」と呼びかけている。同市では下水管の点検を急いでいるが、修復工事が伴うだけになかなか進まないのが現状のようだ。

⇒29日(木)夜・金沢の天気    あめ

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