自在コラム

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★観光列車「花嫁のれん」運行再開 当面は団体ツアー専用も能登の観光復興に弾み

2025年03月09日 | ⇒ニュース走査

  「花嫁のれん」という、かつての加賀藩独特の婚礼行事がいまも能登半島の七尾市に伝わっている。花嫁が持参したのれんを嫁ぎ先の家の仏間の入り口に掛けてくぐる。花嫁のれんをくぐることで、嫁ぎ先の家族一員となる証(あかし)とされる。この風習が全国的に知られるようになったのはフジテレビ番組で嫁と姑の確執を描いたドラマ『花嫁のれん』(2011年)だった。JR西日本では2015年3月の北陸新幹線金沢開業をきっかけにJR七尾線の金沢駅から和倉温泉駅の区間で観光列車「花嫁のれん」を走らせた。土日を中心に1日2往復、全車指定席の特急列車。列車に描かれているのは輪島塗や加賀友禅の花鳥風月をイメージした模様だ=写真、JR公式サイト「JRおでかけネット」より=。

  その観光列車「花嫁のれん」は去年元旦の能登半島地震で運行を見合わせた。JR西日本は七尾線の線路の復旧作業などを終えて2月15日から列車の運行を再開したものの、「花嫁のれん」の運行休止は続いていた。和倉温泉の旅館やホテルが震災で損傷し、ほとんどが休館となっていたからだ。その観光列車「花嫁のれん」が今月7日、1年3ヵ月ぶりに運行を再開した。JR公式サイト「JRおでかけネット」によると、貸切乗車ツアーなどの団体専用臨時列車としての運転再開で、7日は日本旅行による関西発の旅行ツアー、8日はJR東日本による東京・上野発の団体ツアーとある。

  地元メディア各社の報道によると、運行再開の初日はツアー客50人余りが午前11時に金沢駅を出発し、午後0時半ごろに和倉温泉駅に到着。 駅構内では運転再開の祝いの太鼓が鳴り響く中、観光協会や旅館組合の関係者らが出迎えた。ツアー客は駅ホームに掛けられた花嫁のれんをくぐり、駅前で待機していた観光バスに乗り込んだ。JR西日本によると、観光列車「花嫁のれん」は当面の間は団体専用の貸切列車としての運行となるが、 今後は一般客利用についても検討していくという。

  地元和倉温泉では組合加盟旅館21軒のうち一般客を受け入れているのはまだ4軒だが、老舗旅館「加賀屋」は来年2026年中に本館ならびにグループ旅館合わせて4軒の営業再開を目指している(12月25日付・日経新聞Web版)。「花嫁のれん」の運行再開が、能登の観光産業の復興の弾みとなることに期待したい。

⇒9日(日)午後・金沢の天気     はれ


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