ブログを綴るには視点の多様性が必要である。一つの視点で「こだわり」を見せる手法もないわではない。しかし、これだと長続きしない。今回のテーマは身の回りで気がついたことを自分なりに検証する方法の書き方のヒントである。ボーダフォンの新機種を例に実際に手にとった感想を書く。
テーマ「自ら検証し、実感する」
「自在コラム」のことし3月19日付では、ソフトバンクが携帯電話3位のボーダフォン日本法人を1.7兆円で買収すると表明したニュースを受けて、ソフトバンクの戦略を自分なりに推測した。それは、「通信のオールインワンサービス化」ではないか。つまり、ADSL事業に加え、日本テレコム買収(2004年)によって入手した光ネットワークインフラ、そして携帯電話事業、これらをひとまとめにして定額でいくら、といったビジネス展開だ。
そのオールインワンサービス化への大きなステップが5月27日付で新聞各紙に掲載されたボーダフォンのワンセグ放送対応機の全面広告だろう、と私は見る。少々説明が必要だ。この広告はシャープの液晶テレビ技術を取り入れた「アクオスケータイ」をボーダフォンのワンセグ放送対応機の中心に据えると表明したものだ。携帯電話のテレビ化戦略を鮮明にすることで得られるもの、これはすでにヤフーBBなどパソコンで実現している映像コンテンツへの誘導である。「PCからもケータイからもヤフー動画が閲覧できる、定額で月いくら」というのが次なるステップだろう。
こうしたソフトバンク・ボーダフォンの戦略を一応頭に置いて、新発売されたアクオスケータイの使い勝手はどのようなものか検証するため、金沢市内の家電量販店に出かけた。残念ながらデモ機はまだ届いていない。その代わり、サンプル機があった。私の関心はどのようにしたらこの2.6インチのディスプレイが90度に回転するのかという点だ。
店員に聞くと、この回転はこれまでにない新しい構造で「サイクロイドスタイル」というそうだ。実際に上の写真のように、ディスプレイの左下を押し上げる感じで回す。回転が実に軽くスムーズである。この回転で自動的にテレビのスイッチが入る。最大で5時間20分の録画が可能という。また、テレビを見ながら電話やメールもできる。サンプル機なので、重さが実感として分からなかった。
実際に画面を見ることができなかったのだが、画質面では新開発のカラーフィルターを使って屋外でも鮮明な画像が見ることができるというのが売りだ。この店の店頭価格は23940円だった。「機種変更による価格のサービスには対応していない」との注釈も。
実感とすれば面白い機種との印象だ。これだけでも随分と収穫があった。新聞広告を見ただけでは理解できない。はやり自分の手で使い勝手を感じ取るしかない。そして店員に聞くことだ。オールインワン化の見通しなどについては、5月30日にボーダフォンの決算発表があるので、孫正義社長のコメントをメモ(あるいは切り抜き)しておくものよい。
⇒28日(日)夜・金沢の天気 くもり
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