この記事は平成22年5月に投稿したものです。当時は、異音の発生原因が不明でしたが、下記の記事により原因は筆者による製品の粗暴な取り扱いにあることが明らかになりました。 本記事内にありましたTOMIXおよびEF66に対する不適切な表現につきまして、削除・加筆訂正させていただくとともに、ご迷惑をおかけしましたこと、この場をお借りして深くお詫び申し上げます。
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壊してしまったEF66-54号機ですが、原因は動力台車の不具合と判断しました。そこで、分売パーツの動力台車DT133N・グレー(品番0433)で代用できるのではないかと思われましたので、それを購入しようとアキバに行く身支度を整えておりました。しかし、アキバに行く前に、まずは自分で修理できないかと考え直し、チャレンジしてみることにしました。どうせダメなら明日行けばよいし、うまくいけばラッキーです。今回は、そんな今日一日の奮闘記です。
修理の前に、EF66-54号機の状態を把握するため、機関車を走らせる場所を確保しなければなりません。そのためには、レイアウトを広げる必要があるのですが、考えてみたら、ほんの少し動いて走行具合がわかればよいわけで、ならば机の上に直線レールを3本つなげて試験線を敷設してみました。これなら簡単に車両の状態を把握することができますし、机の上で作業もできます。固定概念とは実に恐ろしい・・・
折角なので試験線を使って今回の症状を動画(EF6654.wmv)にしてみました。左→右へは正常に走行しますが、その逆は異音を発します。
机の上に敷設した試験線
EF6654.wmvをダウンロード(約0.3M)
(現在、動画の配信は行っておりません)
異音を発する側の台車を慎重に車体から外してみました。上下の部品は正位置で止まっています。この状態で、指で車輪を回してみましたが、やはり何かゴロゴロとした異音を発します。
車体から外した直後の台車 ギヤの様子
ギアがおかしいのではないかと思い、ギアだけにして指で回してみましたが、特に異常は認められませんでした。何度もバラしては組み立て、組み立ててはバラし、手持ちのパーツで交換できるものは交換をして、組み上げる毎に試験線を使ってチェックしてみましたが、どうしても異音を止めることができません。
しかし、そのうち次のことがわかってきました
・最後に台車枠を取り付けると必ず異音を発する
・台車枠が正位置でない時-前号のようにずれている場合-異音がしないときがある
そこで、ギアと台車枠がぶつかっているのではないかと考え、ギアが当たりそうな場所をカッターで削ってみることにしました。削るといっても、あまり削りすぎても良くないと思い、カッターの歯を立てて、ほんの少しだけ表面を歯で「なめて」みました。下右図はその時の削り屑です(注:露出の関係で、一部の写真の色調が実物と異なっています)。
削る前の台車枠(左)と削る場所(赤丸)(右)
カッターで削った様子 削り屑の様子
念のため、上右図の赤丸で示した4カ所を削り、台車枠を戻してみました。軽く指で回してみましたが、今度は良い感じがします。期待を込めて車体に戻してみたところ、パタリと異音が止まりました。どうやらギヤと台車枠とが僅かに当たっていたようです。
これで異音がしなくなったので、修理完了としました。言葉にすると「あっけない」のですが、今回は結構時間と手間を費やしました。アキバに行って買ってきた方が、恐らく、たぶん、きっと「早い・安い・うまい」だったと思われます。しかし、今回の一件で色々と勉強になりました。目の前をスムーズに通過していく車両を見たときは、ちょっとした達成感も味わいました。今夜はぐっすり眠れそうです。
修理完了したTOMIXEF66-54号機