2回に分けて紹介した有間峠からの夜景写真、いかがでしたでしょうか?
実は同じ晩に広角レンズを使って、こんなのも撮ってました↓
※画像をクリックすると、大きい画像が別ウィンドウで開きます。
東の空から昇ってくるオリオン座を、三脚に固定したカメラで夜景と一緒に狙った写真です。
題して「光の海の彼方のオリオン」。
地上の市街光は止まって写っていますが、星は地球の自転によって位置が変わっていく
(いわゆる日周運動で時々刻々と動いていく)ため、長時間露出では光跡となって写ります。
地上の風景と一緒に星空を撮った写真を「星景写真」と呼んだりするのですが、
これもそのカテゴリーに入るかと思います。
さて、オリオン座の日周運動による光跡は露出時間に比例して長くなっていきますが、
上の写真のように光跡を長~く写すには、1時間以上の露出時間が必要となります。
では、普通に1時間以上カメラのシャッターを開きっ放しにしたらどうなるか?
多分デジカメがバッテリー切れになる・・・というオチは別問題として、
予想される結果はというと・・・
市街光は星の光より強烈なので、おそらく夜景部分は完全に露出オーバーとなり、
間違いなく白く飛んで写ってしまうはずです。
もし、レンズのF値を明るめに設定していたら、空も白けて写ってしまい、
明るい背景に星の光跡が埋もれてしまったことでしょう。
逆にF値を暗めに設定すると、市街光より微弱な星の光はハッキリと写ってはくれません。
市街光と星の光跡をバランスよく描出するにはどうするか?
そのからくりはまた次回ということで。