火曜日の未明に話題のZTF彗星をまたまた撮影。
【ZTF彗星(C/2022 E3)1/31】
キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO3200,StarScapeフィルター,
総露出時間30分(2分×15コマ,彗星核基準加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,山梨県大月市某所にて
前回の撮影から中1日おいて捉えた姿です。この日の予報光度も約5等。もう頭打ちってところでしょうか。
光害の影響が避けられない場所でしたが、北天の空は暗いのか意外にも肉眼で存在が確認できました。
と言っても存在位置をよく把握してないと分からないほど弱々しい光芒でしたけどね。
この夜は日付が変わってすぐの時間帯に彗星の高度が最も高くなるという状況でした。
その関係もあって、彗星の尾は太陽とは正反対の真南に近い方向に伸びると予想されたんで、
これまでとは違う縦構図としました。なお、北を上にしたフレーミングになってます。
得られた画像を見ると、狙い通りほぼ真下(真南)に細長いイオンの尾が3本伸びているのが確認できます。
前回より画像処理を頑張った結果、緑色の頭部コマの左側に写るダストの尾も淡い部分まで描出できました。
実はこの通常の撮影の後でタイムラプス撮影も行って、こんな動画も得られました。
ほぼ2時間に渡る撮影を早回しで30秒に短縮したのに相当する動画なので、約240倍速換算になります。
地球の自転に起因するいわゆる日周運動は赤道儀架台の電動追尾でキャンセルされているので、
恒星をバックに彗星だけが動いていく様子がよく分かると思います。なお、この動画は左が北になってます。
ちなみにランダムに横切る線状の光(複数あり)は人工衛星の光跡とみられます。
ところで彗星の尾が右方向に伸びているので、その反対の左に向かって動いていくと思われがちですが、
実際には右上方に移動しています。彗星の尾(特にイオンテイル)は太陽と反対方向に棚引いてるだけで、
その伸びる方向と彗星の移動方向には関連性がないってことを確認できる動画となってます。
また、流星と違って天空を瞬間的に駆け抜けていくようなスピードではないことも分かるかと思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます