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ステラショット2動作確認(4)全機材接続テスト・前編

2021-05-11 22:24:11 | 撮影機材

撮影カメラ、ガイド用カメラ、赤道儀の3つを全て接続し、連携動作についてチェックしました。
実施したのは日曜日の夜。思いがけず晴れて、フィールドでの動作テストには絶好のチャンスと
なりましたが、緊急事態宣言中で他県への移動は憚られるため、都内の山中某所を目指すことに。
選んだのはウチから片道50km圏内の場所で、途中でどこにも立ち寄ったりせずに21時台に到着。
夜中に人が来るような場所ではなく、近くにいそうな哺乳類は鹿と狸くらいでしょうかねぇ? 
すぐに主砲の望遠鏡(ε-180EDC)をメインとした撮影機材を組上げ、ステラショット2導入済みの
ノートPCに3つの機器をケーブルで繋ぎ、まずは赤道儀と撮影カメラを接続状態にして初期設定を
済ませます。次いで天体自動導入の動作チェックのため、確認しやすい天体として明るめの恒星
(しし座の2等星デネボラ)を選択。[導入]クリックでその方向に動いた際の画面はこんな状況。

で、ライブビュー画面に切り替えてみたら...

映し出された画像には輝星が見当たらず、デネボラは残念ながら写野に捉えられていない模様。
以前のWindows7+ステラナビゲータのシステムなら、ここで望遠鏡に付いているファインダーを
覗きながら、赤道儀のコントローラーを用いた操作により、目標天体を写野中央にマニュアルで
導入することになるんですけど、ステラショット2では数秒程度の短時間露出でテスト撮影を行い、
得られた画像と星図データを比較照合し、どこを写しているのか自動認識することで導入補正が
可能だって取説に書いてあるんで、やってみました。
右側のボタン群の上にある「カメラ」タブを選択し、ISO1600の5秒露出に設定して撮影すると...

自動的に再生画面に切り替わったんで、下にある[導入補正]ボタンをクリック。

表示されたダイアログ内の[導入した天体を中央]をクリックすると、マッチング処理が行われ、
30秒も経たずに赤道儀が少しだけ動いて位置補正が行われたみたい。
再びライブビュー画面に切り替えてみたら...

ど真ん中に明るい星が来てるじゃあーりませんか。この輝星はデネボラに間違いありません。
望遠鏡に付いているファインダーでもデネボラであることをしっかり確認できました。
元々写野外にあったとしてもドンピシャで中央に修正導入してくれるとは、やるな!コイツ!
とりあえず500mm程度の焦点距離+フルサイズセンサーカメラなら導入補正が可能なことを確認。
もっと長焦点の光学系を使って写野が狭い場合はどうなるのか、いずれ試してみたいところです。
で、明るい星が導入されたところで、次にやるべきことは望遠鏡のピント合わせです。
バーティノフマスクっていう合焦ツールを望遠鏡の筒先にセットして、表示中のライブビューを
拡大すると...

ピント指標となる光条が確認でき、真ん中の輝線が両サイドの輝線の中央に来るように望遠鏡の
フォーカス調整を行うと...

これでバッチリ焦点が合いました。このような合焦イメージはカメラのファインダーを覗いたり、
背面モニターを見ることでも確認できますが、PCモニターの方が大きくて圧倒的に見易いです。
実は、本当に写したいのはこの星ではなくて別な天体なんですけど、そいつはかなり暗いために
ライブビューでは映らないんで、フォーカス合わせが困難なんです。そのため明るい星を使って
ピントを合わせておく訳です。ちなみに銀河系内の星や星雲星団も遠方の銀河も無限遠の被写体
であることに変わりはないので、恒星でピントを合わせれば他の天体でもフォーカスがズレたり
することは基本的にありません。但し、環境温度の変化で光学系を構成する素材が膨張/収縮し、
物理的に焦点ズレが起こったりすることはあるので、長い時間経ってズレてないか気になったら、
次の撮影天体を導入する前のタイミングで適当な恒星を使って再確認した方が無難です。
その際にも導入補正機能は便利に使えるでしょう。
さて、デネボラが真ん中に捉えられている状態で、右上の「望遠鏡」タブを選択して表示される
ボタンの中から[同期]をクリックします。

これで、現在の位置が新たな座標基準点として認識されたはずです。導入補正機能があるんで、
必ずしも必要ではないかもしれませんが・・・
ピント合わせの後は望遠鏡からバーティノフマスクを外します。コレ忘れがちなんで要注意です。
で、いよいよ撮影対象の導入に入ります。今回はかみのけ座にあるNGC4565というエッジオン銀河
を選んでみました。

星図から目標天体を選択した後、[導入]クリックすると赤道儀がその方向に動きます。
そのまま「カメラ」タブを選択し、ISO25600の15秒露出に設定して撮影すると...

再生に切り替わり、真ん中に細長いイメージが確認できました。念のため画像を拡大すると...

しっかり中央に捉えてましたが、もしズレていたら再度[導入補正]をやればよいと思われます。
後は本番撮影ということになりますが、長くなってきたんで、今回はとりあえずここまで。
(後編につづく)



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