マンガ「ソラニン」浅野いにお 小学館 2006年~
OL、だったけどやめちゃえ、の芽衣子。その彼氏はバンドやってたけどやめて、イラスト描きのバイトしてる種田。でもバイトやめて音楽やりたい。やめたい仕事やめたい現実、恋愛、仲間、音楽の狭間で揺れ動く青春青春青春・・・
読み慣れると実に味のある絵に思えてくる。「素晴らしき世界」のときより絵のキレが良くなってきた。意外性があったりなかったりするストーリーもだんだん気に入ってきた。映画化されるのも納得。芽衣子は宮崎あおいさんよりちょい個性的というかあんなに美形じゃないけど、雰囲気は似てる。小生意気なガキと大人の女性の間。
音楽を趣味でやっていてプロになりたいけど諦めて、別の世界に進むんだけど、後で後悔して・・・は良くある話。なのに読ませる。
しかし、どうして<音楽>ばかりがこのパターン(プロになりたい→でも諦める→でも後悔)にハマるんだろうか。
小説部で仲間たちと一緒に小説書いて青春していた人・・・なんていないし、スポーツの世界は自分たちとトッププロの違いが明白に分かるからプロになろうとは思わない。音楽の場合、プロの楽曲と自分たちの楽曲の根本的なレベルの違いは見えにくいし、デモテープを送ってとかライブハウスで頑張っていれば→デビューというステップは実際にプロたちが通ってきた道だから、その道を自分たちが歩いていれば同様にプロになれると思うのだろう(そう思う事が悪いなどと言ってないし思ってもいない)
ただなんで<音楽>がいつもこのパターンにうまくハマるのだか気になる。
「ソラニン」というのは登場する曲のタイトルだった。
そして、ぜひ映画を観たいと思った(おい、まだ観てないのかよ)
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