頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『ランチ酒 今日もまんぷく』原田ひ香

2021-07-31 | books
女一匹、酒を飲みながら食べる美味しいランチをさがしもとめる三作目。相変わらずのクオリティ。

変化球な恋の話も良かった。気になる料理は、西麻布のフレンチ、五反田の朝食ビュッフェ、銀座のお好み焼き、そして広島のビールスタンド。

ビールは一種類だけ、注ぎ方は一度つぎ、二度つぎ、シャープつぎ、など種類あるそうだ。行ってみたい。

 

今日の一曲

幾田りらで、「フリージア」



では、また。


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『地獄への近道』逢坂剛

2021-07-29 | books
御茶ノ水署シリーズ。バーから消えた女を追う話、ラーメン屋に広告掲載を迫るミニコミ誌の話、中年男性に迫る女子高生の話、古い洋画を紹介する小さな映画館の話、という短篇集。

非常にヒネリの効いたオチがあり、「粋な」という言葉がピッタリだった。

御茶ノ水、神保町界隈の実在のお店が多数登場するのも嬉しい。さぼうる、キッチン・カロリー、閉店したキッチン南海など。そういえば昔、三省堂書店の本店で逢坂剛氏を見かけたのを思い出した。

 

今日の一曲

KIRINJIで、「爆ぜる心臓」



では、また。


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『レッドネック』相場英雄

2021-07-27 | books
外資系広告代理店勤務の矢吹蛍子はカナダ出張を命じられる。大学講師ケビン坂田と巨額の契約を結ぶため。しかし矢吹は契約内容を教えてもらえない。来日したケビンはITに詳しいものを雇って何か良からぬことをしてる。同時に描かれるのはヒップホップグループ疾風舎のファンたち。生活苦に喘ぎながら暮らす。そして矢吹に命じられたのは疾風舎のタイアップ。無料のネット配信ライブに中古車検索サイトをスポンサに。ケビンは何を企んでいるのか。そして都知事選が始まる・・・

小説として面白かったかと訊かれると答えにくいけれど、ネット社会を考えるヒントと警句に溢れていた。小説ではなく情報と考えればよいのかも。

 

今日の一曲

先日のラジオ、アフター6ジャンクションで、西寺郷太氏が詳しくバンド結成から音楽性を語ってくれた。Duran Duranで、"Girls On Film"



では、また。



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『いとみち 二の糸』越谷オサム

2021-07-25 | books
青森の純粋高校生&メイド喫茶勤務&三味線奏者のいとが高校2年になった。今まで出来なかった友達が出来たり、そして恋の予感。

ん〜、たまらない。面白い&泣ける。素晴らしい小説。最近読んだ中でベストオブベスト。三部作なそうなので、次を読むのが勿体ないぜ。

 

今日の一曲

Kim Wilde ft Boy Georgeで、"Shine On"



では、また。


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店名にツッコんでください266

2021-07-23 | laugh or let me die
店名にツッコんでください266
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『ランチ酒 おかわり日和』原田ひ香

2021-07-21 | books
見守ることを仕事にしながら、東京のあちこちへ食べ呑みまくる続編。

人生に悩む人たちとの触れ合い。なかなか良かった。

豊洲の寿司屋、中野のからあげ5個から10個まで増量しても500円のからあげ丼、などが気になった。

御殿場の激混みハンバーグ屋さわやかと、とらやカフェだけ、行ったことがある。

 

今日の一曲

純烈で、「愛をください~Don't you cry~ 」



では、また。

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『犬と歩けばワンダフル 密着!猟犬漁師の春夏秋冬』北尾トロ

2021-07-19 | books
長野に移住して狩猟免許をとったもののヘッポコ漁師のライター。猟犬を愛する変わった漁師の狩りを取材したドキュメント。

個人的に大好きなのはビーグル、ジャックラッセルテリアなのだけれど、この本を読んで、紀州犬もいいなと思った。かわいくて賢い。

銃を使った狩り、猟犬を飼うということ、自然と向き合うこと。考えさせられる。

 

今日の一曲


The Beatlesの「ノルウェーの森」の原題"Norwegian Wood"は、その名の通りノルウェーにある森だと思っていたら、先日ラジオで「ノルウェー産の木材」という意味だと聞いて驚いた。



では、また。



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2021年7月ドラマちょいとレビューその3

2021-07-17 | film, drama and TV
「孤独のグルメ Season9」・・・もう9回目のシーズン。今まで通りのクオリティ。初回は宮前平のとんかつ。実に旨そうだった。

「サ道2021」・・・上と同じ。

「プロミス・シンデレラ」・・・離婚し家を出た二階堂ふみは金を奪われ文無しになりホームレスになる。声をかけてきたのは眞栄田郷敦、金持ちの高校生。ミッションをクリアすれば何十万円もくれると言う。ヘンテコな話だけれど面白い。

「サレタガワのブルー」・・・家事をしながら自宅でグラフィックデザイナーをする犬飼貴丈。妻は元乃木坂46の堀未央奈、毎日仕事から帰ってくるのが遅い。一見ラブラブに見えるが、妻は上司と不倫していた。乃木坂卒業したと思ったら、すぐにこの激しい役。しかしそれほど違和感なし。ストーリーはもうちょっと先まで観ないと判断できず。

「推しの王子様」・・・乙女ゲーム開発会社の比嘉愛未。新規ゲームに投資してくれる会社を探してるがうまくいかない。たまたま会った仕事のない男を王子様へと教育してゆく。共感できるポイントを何一つ見つけられなかった。


今日の一曲

The Policeで、"King of Pain"



では、また。


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『いとみち』越谷オサム

2021-07-15 | books
青森の女子高生いとは、週末メイド喫茶でバイトすることになった。しかしばりばりの津軽弁が抜けず「お帰りなさい、ご主人様」と言えず、「おがえりなさいませ、ごスずん様」としか言えない。しかも超人見知り。意外といい人の店長やユニークな同僚たちとのお仕事は・・・

こだおもじどがっだ(正しい津軽弁ではたぶんない) 映画化されたというので期待せずに読んだ。

引っ込み思案ないとの内面、成長。津軽三味線の達人のばあちゃんと、もう一年も三味線に触ってないいと。ストーリー展開もキャラクターもとっても良かった。まさにハートウォーミング。

 

今日の一曲

NEMOPHILAで、"DISSENSION"


では、また。


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『スモールワールズ』一穂ミチ

2021-07-13 | books
ままならない人生を描く短篇集。物凄く面白いものと、佳作が混在してる。

巨体の姉が夫を置いて実家に帰ってきた「魔王の帰還」 犯罪被害者の妹と加害者の書簡で綴る「花うた」 やる気のない教師と性同一性障害の娘「愛を適量」がすごく良かった。

直木賞候補になってるけど、「高瀬庄左衛門」の方がやや上か?ただ現代を鋭く描く力作みたいな扱いをされるとまた話は別か。

 

今日の一曲

Bruno Marsが、"Smells Like Teen Spirit"を歌ってとリクエストされて。



うまいなー。

では、また。



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2021年7月ドラマちょいとレビューその2

2021-07-11 | books
「ハコヅメ」・・・有能ではない交番巡査永野芽郁の所に刑事課から移動してきた戸田恵梨香は有能。事件解決と人間関係を描く。今季ナンバーワンかも知れない。

 

「ひねくれ女のボッチ飯」・・・人付き合いの苦手な飯豊まりえが、Instagramの投稿に影響を受けて、旨い飯を食べに一人食堂に行くという話。女性版孤独のグルメ。ドラマとしてはビミョウ。

「ただ離婚してないだけ」・・・北山宏光はクズ夫。フリーライターとしては無能で、新聞販売店の女と不倫している。中村ゆりが妻。どうやら泥沼化していくらしい。なかなか面白かった。ジャニーズ事務所所属のタレントがやるとは思えない激しいセックスシーンとクズぶり。

 

「八月は夜のバッティングセンターで」・・・元プロ野球選手の仲村トオルが、バッティングセンターに来る客を見て、人生のアドバイスを、野球を通してするという謎設定のドラマ。不可思議だけど悪くなかった。

「お耳に合いましたら」・・・元乃木坂46の伊藤万理華は漬物会社勤務、引っ込み思案。好きなものはチェーン店のご飯。自分の好きな食べ物をPodcastで紹介する事になった。すごく面白いという訳ではないけど悪くない。脚本がマンボウやしろ。お笑いコンビのマンボウの相方が引退してやしろだけのこった。テレビでは見かけないけどラジオでずっとパーソナリティやってる。だからこその内容なのかも。

「家族募集します」・・・シングルファーザー重岡大毅は保育園に通う息子と暮らす。木村文乃も娘と暮らす。仲野太賀はお好み焼き屋の二階で一人暮らし、スペースを持て余す。一緒にシェアする人を求めて。ほのぼの感に若干くすぐったい感じはするが悪くなかった。


「ボイスII 110緊急救命室」・・・前作と同じ感じ。ただしスマホで調べのものをしていてちゃんと観てなかったが、ラストは衝撃的だった。

漫画が原作だと、ある程度質が担保されている、ということもあるのだろうか。


今日の一曲

先日の「マツコの知らない世界」のガールズロック特集(面白かった)で取り上げられていた、メイドの恰好なのに、凄腕。BAND-MAIDで「スリル」



では、また。



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店名にツッコんでください265

2021-07-09 | laugh or let me die
店名にツッコんでください265
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2021年7月ドラマちょいとレビュー

2021-07-07 | film, drama and TV
「ナイト・ドクター」・・・医者の健康のため宿直をなくし昼夜交代制にした病院の夜担当の医者たちを描く。つまらなくもないけれど、すごく面白いわけでもなく。まだ観る。

「IP〜サイバー捜査班」・・・京都府警の現代的な捜査。割と安心して観ていられる感じ。

「ボクの殺意が恋をした」・・・父親の藤木直人が殺された中川大志。父親は実は殺し屋だった。復讐するため父を殺した美人漫画家新木優子に近づく。見事なまでにリアリティがない。脱落。

「TOKYO MER〜走る緊急救命室」・・・都知事の肝いりで出来た救急チームの苦闘。内容からするともっとワクワクしても良いはずなのだけれど、なぜかそうでもない。新聞読んだりしながら観てたからか、、

「女の戦争〜バチェラー殺人事件」・・・イケメンで裕福な男性を奪い合うテレビ番組で闘士むき出しの女性たち。こういうドラマはそれほど好みではないのだけれど、意外と先が気になる。

「彼女はキレイだった」・・・会社が倒産したりして4回目の就職が小芝風花。小さい時にいい関係だった彼からメールが来た。会いたいと。しかし彼女は昔ほど綺麗ではなくなってしまった。仕方ないので美人の友人に代わりに貰う。すると就職した会社に彼がいて。ややコテコテ気味なのだけれど、この手の役がはまる小柴の姿見たさについ見てしまう。ただ上白石萌音と菜々緒の「オーマイボス」に設定が妙に似てるのが気になる。



今日の一曲

中森明菜で、「異邦人」



では、また。



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『三時間の導線』アンデシュ・ルースルンド

2021-07-05 | books
ストックホルム、遺体安置所で死体が増えていた。アフリカ系。グレーンス警部の挑む謎は、アフリカからの違法移民に関わる犯罪だった。

文庫解説では、シリーズ最高傑作に位置づけられるとされていた。最初は引き込まれるのだが、事件解決のために「彼」の助けを借りてからは、下巻、ほとんど予期した通りストーリーが進むので30分ほどで読み飛ばしてしまった。残念ながら意外性と深みが足りなかった。

 
 

今日の一曲

ジェニーハイfeat.ちゃんみなで、「華奢なリップ」



では、また。


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『リボルバー』原田マハ

2021-07-03 | books
パリの小さなオークション会社勤務の高遠冴。持ち込まれたのは、銃で、ゴッホが自殺するのに使われたそうだ。まさかと思いつつ、調査のためにアムステルダムのゴッホ美術館のキュレーターに会い、ゴッホが死んだ村オーヴェール、下宿していたラヴー亭にも足を運ぶ。推理を働かせたどり着いた結論は・・・

なかなか面白かった。

昔印象派はあまり好きではなかった。砧美術館やらオルセーやら行ってもそれほどでもなかった。多分きっかけはターナー。「雨、蒸気、速度」あたり。テートギャラリーで初めて観たんだと思う。それから、印象派とか印象派的なものに興味を持つようになった。

そして、ゴッホ。昔はクレイジーだとしか思ってなかったけれど、生涯絵が全く売れなかったということと、死後絵の値段がロケットのように上がっていったこの落差が何とも言えずシンパシーを感じる。そして気がついたら、LINEの自分の顔写真にゴッホの自画像を使ってた。ゴッホ美術館も行ったよ。

以上小説とは関係なかった。

小説としては、美術薀蓄を楽しみつつ、仮説をも楽しむエンターテインメントだった。

 

今日の一曲

マハラージャンで、「セーラ☆ムン太郎」



では、また。


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