頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『風待荘へようこそ』近藤史恵

2025-02-18 | books
45歳眞夏、突然夫に離婚を告げられた。京都でゲストハウスを経営する人に手伝うように頼まれた。

大好きな近藤史恵作品にしては盛り上がらないというかドラマ薄め。期待しないで読めばそんなに悪くはないが、極上の読書体験というほどでもない。


 

今日の一曲

Chappell Roanで、"Pink Pony Club"



では、また。



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『楽園の楽園』伊坂幸太郎

2025-02-16 | books
近未来、大規模停電、ウィルス、地震。引き起こしたとされるAIを作った先生を探しに行く三人。

テーマは面白いとは思うが、1500円出す価値はないと思う。

 

今日の一曲

Creepy Nutsで、"doppelgänger"



では、また。





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『会社員、夢を追う』はらだみずき

2025-02-14 | books
出版社に就職したかったが仕方なく紙の商社に入り、紙を作る会社と、紙を要求する部署との板挟みに苦しむ主人公。

非常に面白かった。サラリーマン小説の王道ど真ん中を行く。紙のことなんて考えたこともなかった。恋愛などの内面描写も自分と重なる。


 

今日の一曲

Lady Gagaで、 "Abracadabra"



では、また。




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『ふたりの窓の外』深沢仁

2025-02-12 | books
彼氏が死に、葬儀場の喫煙所出会ったばかりの男と旅行に行くことになった。死んだ彼がキャンセルできない予約をしていたから。

すごく良かった。男性女性相互の目線で描かれる絶妙に微妙な内面描写が好みだ。


 

今日の一曲

miletで、"I still"




では、また。



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『文芸編集者、作家と闘う』山田裕樹

2025-02-10 | books
集英社でエンタメ小説中心に編集してきた人が回顧する、北方謙三、逢坂剛、船戸与一らのベストセラー作家の、初期の頃にどう評価したのか、どう書き直させたのか。

めちゃくちゃ面白かった。エンタメ小説好きの人必読。出版業界の裏話多数。


 

今日の一曲

The Manhattan Transferで、"Birdland"



では、また。



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『11ミリのふたつ星〜視能訓練士野宮恭一』砥上裕將

2025-02-08 | books
眼科で働く訓練士の奮闘。斜視や視野の狭い人、糖尿病の人。

前作同様眼は気をつけなきゃと思う。前作の方が面白かったような気がするが、理由はよく分からない。個人的な調子のせいかも。


 

今日の一曲

Coldplayで、"Man In The Moon"



では、また。



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『PRIZE』村山由佳

2025-02-05 | books
売れてるのに、直木賞がなかなか取れない作家の内面、担当編集者の内面が赤裸々に描かれる。


めちゃくちゃ面白かった。紫と金色がダサすぎる表紙、天羽カインというダサすぎるペンネーム。それ以外は完璧な小説だった。言葉、人物、そして展開。


 

今日の一曲

チューバ4重奏による「ラプソディ・イン・ブルー」



では、また。



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『対馬の海に沈む』窪田新之助

2025-02-03 | books
2019年対馬で自殺したとされるJA職員西山は、共済を売りまくり12回も優責表彰された。その裏側には巨大な不正があったとするドキュメント。


面白かった。こんな事件があったことを知らなかった。自分が西山の側にいたとして不正に関与しないと言えるだろうか。保険という商品に付き纏う普遍的な課題なのか?


 

今日の一曲

Suchmosで、"STAY TUNE"



では、また。



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『藍を継ぐ海』伊予原新

2025-01-29 | books
山口の島で土を探す話、奈良でオオカミが見られるか、長崎の廃屋で何か光ってる、北海道に落ちた隕石、徳島のウミガメ。


科学に関係する短編集。良かった。長崎の話が意外性も含めて一番刺さった。


 

今日の一曲

indigo la Endで、「夜凪 feat.にしな」



では、また。



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『猫の傀儡 西條奈加』

2025-01-26 | books
江戸で猫が、人を猫のために働かせる傀儡師ミスジ。猫や人の行方不明事件や傷害事件、先輩猫失踪事件の謎を解く。


めっちゃ面白かった。設定良し、キャラ良し、物語良し&読み安しの四冠王。


 

今日の一曲

The Power Station Someで、"Get It On"



では、また。



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『教場の風』安孫子正浩

2025-01-24 | books
集団指導塾に講師として就職した曽谷。出来る生徒の自信のなさとか、日和る母親とか、辞めた出来る先生とか、悩みは尽きない。


塾の先生を主人公にする珍しい小説。面白かった。国語を教える難しさをもっと教えて欲しかった。小学生にどうやって国語を教えるの?


 

今日の一曲

Ringo Starrで、"Look Up"



では、また。



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『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』小林照幸

2025-01-22 | books
江戸時代以前から山梨を蝕む、腹が膨れ死ぬ奇病。原因や発生過程を特定し対処法を考える医者、研究者、官民の闘い。


wikipedia三大文学の一つとも言われる日本住血吸虫の話。一つの病気を絶滅するのにこれだけの苦労と工夫があるのかと圧倒された。


 

今日の一曲

Lucy Dacus で、"Ankles"



では、また。



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『沈黙』遠藤周作

2025-01-16 | books
鎖国時代の日本に布教に来た宣教師。凄まじい弾圧を受ける。フェレイラ教父は棄教したと伝えられた。ロドリゴ教父が日本に密入するが捕まる。 


遠藤周作すごいぞ。700円もしない文庫本にこれだけの重厚な物語。テーマの一つはは「 日本はキリスト教には向いていないのか」 なんだろう。また何でこんなに懸命に布教しようとするか、何でこんなに頑なに禁教するのか?


 

今日の一曲

Anymaで、"Hypnotized"



では、また。



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『賊徒、暁に千里を奔る』羽生飛鳥

2025-01-12 | books
鎌倉時代、暗躍した盗賊が過去の盗みの話をする。客は橘成季、慈円、運慶、後鳥羽上皇ら。


面白かった。高価な真珠を盗んだり、正倉院に忍び込んだり、瀬戸内海で海賊に襲われたり、まさに波乱万丈。


 

今日の一曲

映画が話題(観に行きたい!)ジミー・ペイジになりきるジミー・桜井の"The Song Remains The Same"


では、また。


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『巡査長 真行寺弘道』榎本憲男

2025-01-08 | books
50を過ぎても巡査長の刑事が、議員殺害事件の謎を解く。天才ハッカーの助けを借りながら。


面白かった。読んだことのないタイプのミステリーで意外なストーリー展開と個性的な人物造形がいい。分厚いのに読みやすく飽きない。


 

今日の一曲

Vulfmon & Evangelineで、"Got To Be Mine"



では、また。



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