哲学の歴史から西洋だけ、哲学者の思考から核心だけを抽出し、分かりやすい文章+イラストで説明する本。
アロットオブ哲学本は読んでも何も分からないまま終わる。しかし分かり易すぎる本も結局何も分からないまま終わる。
この本はその中間にうまく位置していて、分かりにくくなく、分かり易すぎず、絶妙なポジション取りだ。
下巻、第5章「デカルトと明晰な精神」が特に好きだ。
追いかけようとすると逃げるのに、逃げようとすると追いかけてくる。哲学とは、そんなネコ科の女の子のようだ。今後も絶妙な距離をとりつつ、お付き合いしていきたいものだ。
では、また。
「イラスト西洋哲学史」(上下)著:小坂修平 画:ひさうちみちお 宝島社 2008年(1984年JICC出版)

アロットオブ哲学本は読んでも何も分からないまま終わる。しかし分かり易すぎる本も結局何も分からないまま終わる。
この本はその中間にうまく位置していて、分かりにくくなく、分かり易すぎず、絶妙なポジション取りだ。
下巻、第5章「デカルトと明晰な精神」が特に好きだ。
デカルトは人がなぜ先入観にみちているか、という理由を次のようにのべている。
幼い時には、精神は身体のなかに溶け込んでいるので、多くのものを明晰には知覚しただろうが、何ひとつ判明には知覚しなかった。それにもかかわらず、多くのことがらにて判断を下したので、そのため私たちは先入観をたくさんとり入れてしまい、後年になってもその多くから脱却できないのである。(『哲学の原理』)(下巻45頁より引用)
幼い時には、精神は身体のなかに溶け込んでいるので、多くのものを明晰には知覚しただろうが、何ひとつ判明には知覚しなかった。それにもかかわらず、多くのことがらにて判断を下したので、そのため私たちは先入観をたくさんとり入れてしまい、後年になってもその多くから脱却できないのである。(『哲学の原理』)(下巻45頁より引用)
追いかけようとすると逃げるのに、逃げようとすると追いかけてくる。哲学とは、そんなネコ科の女の子のようだ。今後も絶妙な距離をとりつつ、お付き合いしていきたいものだ。
では、また。
「イラスト西洋哲学史」(上下)著:小坂修平 画:ひさうちみちお 宝島社 2008年(1984年JICC出版)

