頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

おとこのみち(ポエム習作)

2012-08-08 | poetic inspiration

テレビで見ていた体臭特集

もしかすると自分も臭いのかも知れない

と気にしはじめると

気になって仕方ない

仕方ない

仕事を抜け出して買いに行った

デオドラントスプレー

早速トイレでつけてみる

乗ったエレベーターは混んでいた

一緒になったOLたちが言う

「なんかくさくない?」

「うん。すごくくさい」

「汗と、柑橘系が混じった感じ?」

嗚呼こんなにもこんなにも


メガネをやめて

思い切ってコンタクトにしてみた

会社で

「ボク、どこか変わってない?」

ときいたら、

「ああ、ちょっと変わった人ですよね」

と言われた

嗚呼こんなにもこんなにも


電車の中

隣で携帯メールやってる

ハゲおやじ

指づかいが妙に素早い

何を入力しているのか見たら

「僕の誕生日は

昭和62年7月8日です」

嗚呼こんなにもこんなにも

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ヒマジネーション

2012-02-28 | poetic inspiration

「あー もー すぬちゃんはー こんなたべかたしちゃだめですよー ちゃんとおはしつかいましょーねー」

とスヌーピーのぬいぐるみに話し掛ける子供。

スヌーピーは微動だにしないのに、脳内で彼が箸を使わずに手づかみで食事をしている様を作り出す。

お金のかからない遊び。

彼女は、大人になったら、そんなことはやめてしまうだろう。

それは、

想像力という「力」を失ってしまうということなのだろうか。

その「力」を失って、代わりに何を得るのだろうか。


なんてな。


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"He said..." ,he said.

2012-02-03 | poetic inspiration

イイ歳シテ定見ナキヒトニハ関ワル可カラズ

然ラズンバ

弐拾歳ナノニ拾歳ノ中身

参拾歳ナノニ拾弐歳ノ中身

四拾歳ナノニ拾四歳ノ中身

ト付キ合ワサレルハメニナル

此レハネ 中々時間ノ搾取ナンダゼ

貴君の尊イ時間ガナクナッチマウゼ

外見ガ子供ナノハイインダゼ

肝心ナノハ中身ダゼ

ミテクレニダマサレチャイカンゼ

南無妙法蓮華経



(と宮澤賢治が言ってた、夢の中で)

(なんでやねん)
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死んでゐる&生きてゐる

2011-12-30 | poetic inspiration

たまたま見かけた詩。
http://homepage1.nifty.com/B-semi/library/koiutasyuui/17tumura.htm
より転載。

「或る遍歴から」津村信夫 

雪尺余

あの人は死んでゐる
あの人は生きてゐる
私は 遠い都会から来た
今宵 哀しい報知(しらせ)をきいて

駅は 貨車の列は
民家も燈も 人の寂しい化粧(よそほひ)も
地にあるものは なべて白い

あの人は死んでゐない
あの人は生きてゐない
だが あの人は眠つてゐる
小さな町の 夜の雪に埋つて
ひとの憩ひの形に似て

雪のくるまへには頬がほてると
信濃の娘が私に告げた……

(神眠り 空あかるく
果樹が重たげに 身をゆすぶる
病む身の窓は 何処であらう)

私は知つてゐる
遙かな紅のいろを知つてゐる
雪の日のあの頬は生きてゐる

在天の知る限りの御名(みな)にかはり
今宵 雪つもる 白く積る

あの人は生きてゐる
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続ゝゝおんなのみち(ポエム習作)

2011-08-05 | poetic inspiration

英文科なんでしょ

まゆこせんぱい、

英語の歌うたって下さいよってしつこい後輩たち

カラオケでうたった

恋におちて

2番になったら誰も聴いてない

嗚呼こんなにもこんなにも



まゆこさんてきれいですよね

って言う後輩たち

あたしのことを陰でまゆげって呼んでる

嗚呼こんなにもこんなにも



そういえば

今年

一度も

すきって言われてない

嗚呼こんなにもこんなにも



最近ファンデーションがうまくのらない

夏のせいだから

夏のせいだから

夏なんて終わらなければいいのに

嗚呼こんなにもこんなにも





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続ゝおんなのみち(ポエム習作)

2011-07-30 | poetic inspiration

二の腕がゆれる

だから彼氏ができないの

でもだからこそやせられないの

だって他に原因があったら

どうすればいいの

嗚呼こんなにもこんなにも



犬はかわいい

でも飼わない

死んだとき悲しいから

だから恋もはじめられない

終わったとき悲しいから

嗚呼こんなにもこんなにも



おんなのしあわせ

それはどこにあるの

砂場でコインを探すようなものなの

はじめから

コインなんてないんじゃないの

嗚呼こんなにもこんなにも



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続おんなのみち(ポエム習作)

2011-07-26 | poetic inspiration

今日はじめて

薄手のブラウスの下に

黒いブラをつけてみた

オトコたちの視線て

痛いとおもってたけど

気持ちよかった

鏡に向かって

エロいってつぶやいてみた

嗚呼こんなにもこんなにも



このオトコでいいか

と思う

このオトコがいい

じゃなくて

まだ付き合ってもいないのに

嗚呼こんなにもこんなにも



結婚てめんどくさいって

もっとゆって

もっとゆって

しなくていいって

思えるから

嗚呼こんなにもこんなにも



おひるに食べた

カレーうどん

汁がちょっとブラウスにはねた

一日中気になったけど

だれもみてなかった

嗚呼こんなにもこんなにも




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おんなのみち(ポエム習作)

2011-07-22 | poetic inspiration

OL生活もう七年

石の上にも三年と言うけれど

三年で辞めたあの子はもうバツイチ

嗚呼こんなにもこんなにも



東上線で帰る

隣の女があれ買って貰った

これ買って貰ったと友達に話してる

どんな子かと顔を見ると

嗚呼こんなにもこんなにも



やっとできた彼

はじめて行った彼の部屋

テーブルの上にパソコン

キーボードの上に縮れた毛が一本

嗚呼こんなにもこんなにも



はじめて買ったレギンス

外で履く勇気がなくて

履いたまま寝てみる

嗚呼こんなにもこんなにも




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カッコーは振り返るか

2011-06-14 | poetic inspiration


深夜にYoutubeで懐かしい動画を見てた

70年代の学園ドラマでは、「あの頃に戻りたい」というコメントを見かけた

私も今思う

確かに あの頃に戻りたいと

確かに あの頃は良かったと

70年代は 音楽 映画 小説 全てが鋭かった 毎日が刺激的だった

80年代は 全てがピカピカ光っていた こんな日がずっと続くと信じていた

今はどうだろう

今の若者は 20年後 あの日に帰りたいと 2011年今ちょうどこの時のことを思い浮かべるのだろうか

未来はとても 暗い暗いものなので

今この時は 未来から見れば とても 幸福な時になるのだろうか

それとも 過去とは いつも 輝いているものなのだろうか


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まあ

2011-06-04 | poetic inspiration




まあさ

そりゃそうなのかもしんないけどさ

食欲がさ

なくなっちゃったら

外食産業いらなくなっちゃうじゃない?

性欲がなくなったら

風俗嬢みな失業じゃない?

知識欲がなければさ

出版社もいらないしさ

そうなったら

あたしたちの

仕事のさ

ほとんどはいんないじゃん?

だからさ

たとえ苦しくてもさ

欲はあったほうが

いいんだよ

苦しまなきゃ

いけないんだよ

欲がなくなると

苦がなくなる

じゃなくて

欲があるから

苦があって

でもだから

楽しいんだよ

ちがう?





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誕生日

2010-05-18 | poetic inspiration

<その壱>

たんじょーびんびんびんびーびん(噛むんとフニャンフニャン フニャンニャニャンのメロディで)

もういっちょ!

たんじょーびんびんびんびーびん♪

<その弐>

え?浴衣じゃダメなの?羽織袴でもダメ?え?法被法被なの?

はーーぴぃばーすでーとぅゆー♪

<その参>

タクシー乗らないの?常磐線もいやなの?

はーーぴぃバスでーとぅゆー♪

<その四>


風呂?風呂?それでいいのね?お風呂入るのね?やっと入ってくれるのね?

はーーぴぃBATHでーとぅ湯ー♪






ふぅ。もうちょっと普通に自分の誕生日を祝う。それこそが来年の目標だ。

そして今年もまた何にも貰えないに決まってる。そうに決まってる。






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ヨコハマ大道芸で

2010-05-11 | poetic inspiration

ランドマークタワーの中でやっていた大道芸。どんどん椅子を上に積んでゆく。尋常でない高さにまで。








うおう。すごいぜ。

しかしである。しかししかしである。

もしかするとである。








そうか。地球を支えてくれているのはこの人だったんだ。我々は足の裏で天井に張り付いているだけだったのだ。万有引力は実は逆方向に働いているんだ。

いや、支えているというより、地球にぶら下がっているように見える?


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わたしが一番ブサイクだったとき

2009-06-18 | poetic inspiration

わたしが一番ブサイクだったとき 

            ふる feat.茨木 のり子


わたしが一番ブサイクだったとき
街々はがらがら崩れていって
とんでもないところから
青空なんかが見えたりした

わたしが一番ブサイクだったとき
まわりの人達がたくさん死んだ
工場で 海で 名もない島で
わたしはだじゃれのきっかけを落としてしまった

わたしが一番ブサイクだったとき
だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
女たちはただ、くれとしか言わなくって
きれいな眼差しだけを残し皆発っていった

わたしが一番ブサイクだったとき
わたしの頭はからっぽで
わたしの心はかたくなで
手足ばかりが油に光った

わたしが一番ブサイクだったとき
わたしは負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ワイシャツの腕をまくり
卑屈な町をのし歩いた

わたしが一番ブサイクだったとき
ラジオからはR&Bが溢れた
禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
わたしは異国の音楽は嫌いだと思った

わたしが一番ブサイクだったとき
わたしはとてもふしあわせ
わたしはとてもとんちんかん
わたしはめっぽうさびしかった

だから決めた できれば太く短く生きることに
若くして散った
夏目雅子さんのように大場政夫さんのように
松田優作さんのように円谷幸吉さんのように
ジミ・ヘンドリクスさんのようにブライアン・ジョーンズさんのように
                    ね


と思っていたのになかなか人生上手くいかない
                    ね

と書いている今は一番ブサイクじゃないのか
                    ね




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マスクをしているのわ

2009-04-16 | poetic inspiration

マスクをしているの

  ほかのひとに くちびるを みられないため

マスクをしているの

  りっぷが ずれてるのを みられないため

マスクをしているの

  なにも たべられなくなるから

マスクをしているの

  あなたにだけ くちびるを みせたいから

マスクをしているの

  ずっと ずっと

マスクをしているの

  あなたにだけ くちびるを みせたいから


  




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貸し借りで言う、「借り」ばかりの人生

2009-02-16 | poetic inspiration
最近思う。

ひとに対して、借りばかりの人生だったと。

本当にお世話になり、という言葉すら陳腐なものになってしまうほど、大恩がある人が数人いる。この人たちがいなかったら、今の自分がなかったどころか、今の自分がこの世に存在してなかったと思う。

しかし、悔しくも悲しいことに、借りを返せない。

返す術がない人もいる。
返す方法が分からない人もいる。
返したいのに、どうもがいても返せない人もいる。

人生にバランスシートがあるとすれば、右側にあたる、資金がどこからやって来たのかを表す側には、負債しかない。その負債による資金が左側にあたる資金の行き先。それが俺の人生の資産になっているのだろう。

たぶん、恩ある人へ借りを返すと、負債が減り、それが自己資本に切り替わるのかもしれない。


恩ある人に返せない借り。
だれか別の人に、何かをしてあげれば、その借りを返したことになるのだろう。

ところが

誰にも何もしてあげられてない。

ただ、ずっと
そんな人生を送ってきた。

悲しい、悔しい。 


だから、人と関わりを持たなければ、誰にも何もしなくていいのに。

でも関わりを持とうとする自分に気づくと、
自分のバカさ加減に
笑ってしまう。











そんな風に思っていたら、

「なんとなく生きている日々」のニケ屋さんの言葉にグッと心をわしづかみにされた。前後もとても面白い記事なので、「2月14日は煮干しの日です」を読んでみて下され。


「もしかしたら今の自分は未来から人生をやり直しに戻ってきた自分なのかもしれない。
じゃ、やり直しちゃいますか!」



もしかしたら、私も今の人生を「やり直す」ために生きているのかも知れない。そんな風に思ったら、今自分の目の前に見える物がガラッと姿を変えた。ニケ屋さんの言葉で私の人生は大きく変わるかも知れない。

ひとの言葉とはときにとても大きな力を持つものである。

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