頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

だいぶ前のラスベガスでのこと

2016-03-30 | music
先日記事に張り付けた曲にスモーキー・ロビンソンが登場していた。それで思い出したことがあったので書いてみる。

スモーキー・ロビンソンと言えば、昔ラスベガスで彼のショウを観に行った。と言うより、そのためにラスベガスに寄ったのだ。タクシーに乗って、「フラミンゴ・ホテルまで」と言ったら運転手に、「なにしに行くのだ?」と訊かれたので(今のような町全体がアミューズメントパークになるよりも前のラスベガスは外国人があまりおらず、ギャンブルやる人とショウを観に来る人以外あまりいなかった。娼婦にちょっちゅう誘われた)、スモーキー・ロビンソン&ミラクルズへの俺の熱い思いを語ると、喜んだ運転手と一緒に彼の歌をうたったのだった。というのは嘘で、俺の生まれる前に活躍した人だからよく知らない。しかし、ABCが"When Smokey Sings"で彼の曲の素晴らしさを歌っていたので興味を持ったのと"Just To See Her"はいい曲だったということを話すと、お前日本から来たのか?だったらサブロウキタジマを知っているか?と言うのでもちろんだと答えると、なぜかサブロウファンの彼と社内で与作を熱唱したのだった。(実話)彼の与作はかなり上手かった。



ホテルのショウは、指定席ではなく、入口の係員に渡したチップの額で席が決まる。当時大学生だった俺に金があるわけもなくぼぅっと列に並んでいたら、後ろに並んでいた上品そうなおばあさまに話しかけられた。NYに設計士の夫と暮らしていたのだけれど先立たれ、故郷のLAに帰るところだと。それからなにやら雑談をしていると、もしよかったらショウを一緒に観ない?というお誘いが。もちろん受けると、たぶん数百ドル彼女が支払ってくれて、ものすごくいい席に案内される。そしてなんだかよくわからないカクテルなんかを頂く。(その頃、熟女キラーの才能が開花したのだった)(嘘)

そしてスモーキー・ロビンソンのライブ。



覚えてないけれど、この曲が発表された翌年だからもちろん歌ったのだろう。そして、途中で、彼が「今日は素敵なお客様が来ています」と言った。すると俺のすぐ前に座っている女性にスポットライトが。「ナタリー・コールです」パチパチパチ

彼女が壇上に上がり、何曲か歌ってくれた。正直スモーキーよりナタリーだった。歌い終わって、彼女が席に戻って来た時に、思わず彼女の方に立ち上がって、(生まれて初めて)「ファンタスティック!」と言って握手してもらった。(なぜファンタスティックなのかいまだに謎)すごくいい匂いがした。



それからナタリー・コールには注目していて、(父親のナット・キング・コールは、確かカセットテープが実家にあったような気がする。)昨年亡くなったというニュースを目にした時には、なんだか時代は大きく進んだなという気がした。



たった一人で行ったラスベガス。その後には一緒に行ってくれる人がいたので、ギャンブルはやらなくても、アミューズメントパークとなったあの町を味わうことができた。(一人じゃ行かないなー) しかし、昔のことを思い出すと、思えば遠くに来たもんだと思ったりもする。特にオチのない長い話。読んでくれてありがとう。
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『女性外交官・ロシア特命担当 SARA』麻生幾

2016-03-28 | books
ウラジオストクで副領事をしている夫が行方不明になった。外務省に勤務する妻が単独で行方を捜す。ロシアの原子力潜水艦を中国が購入する話、チェチェン、北朝鮮…

うーむ。妻が夫のことを、ラブラブと思い続ける時間が長すぎる。ネタが半分過ぎないと出て来ない。半分を過ぎても彼への思いが続く。

ネタだけを中心にした短編だったら良かったのだけれど。

女性外交官・ロシア特命担当 SARA


今日の一曲

サラ、ということでHall & Oatesの曲をDaryl HallとSmokey Robinsonで。"Sara Smile"



この動画を観ていたら思い出したことがあったので、ここに書いていたら長くなったので別の記事にした。気が向いたら読んでくだされ。
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悶絶スリラー『人形(ひとがた)』モー・ヘイダー

2016-03-26 | books
英国ミステリー、ジャック・キャフリーシリーズ。第一作「死を啼く鳥」、第二作「悪鬼の檻」、 第三作"Ritual"と第四作"Skin"はなぜか未訳。第五作は「喪失」そして、第六作が本作。

若干ネタバレするけれど許されたし。"Ritual"の中で、潜水捜索隊の隊長フリー・マーリが犯罪の隠ぺい行為をしていた(と未読だけど思う。)それは弟がひき逃げした遺体を隠したということ。その遺体はそのまま(どうやって隠したのかは「喪失」にも「人形」にも出てくる。ものすごい場所に隠してあって、誰も見つけることができない)にしてあって、事件は未解決のまま。ということを知らないで読むと面食らうと思う。

本筋は、重警備精神科医療施設でのこと。亡霊が患者を襲う。死人まで出た。職員のA・Jは困った。しかし院長は警察に介入して欲しくない。こっそりキャフリーに相談し、捜査してもらうことにした。最近対処した患者アイザック・ハンデルの仕業なのか。14歳のときに両親を惨殺した者が本件でも犯人なのだろうか…

ううむ。すごい。

アイザックの殺人の様子。ちょっとそこらのサイコ・スリラーでもお目にかからない、むごたらしいもの。(こんなものを読んでわくわくしている自分は大丈夫か)

キャフリーはフリーの犯罪を知っていて黙認しているのだが、事情があって、遺体が必要になった。それを取ってくるようにフリーに命じるのだが、フリーは悩む。この辺のフリーとキャフリーの内面描写もじりじりとする。読み応えたっぷり。

凄惨で、ややこしいストーリーと意外な結末が好みの(鬼畜な)読者には、激しくオススメしておく。未訳のもの、ぜひ翻訳してくれい。

人形(ひとがた) (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

今日の一曲

人形ということで、John Mayerで"Paper Doll"



では、また。
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楽に生きる方法『反応しない練習』草薙龍瞬

2016-03-24 | books
僧侶が書いた生き方入門。こういう本はめったに読まないのだけれど、これは良かった。たまたま自分の抱えている疑問にぴったり合う本だった。

・現実を受け入れるのはつらいかも知れない。「受け入れる」のではなく、「ある」ものを「ある」と理解するだけ。未解決の悩みがあると自覚するだけ。

・人間は妄想が大好き。ムダな妄想をリセットするのは難しい。妄想している状態とそうでない状態を区別する。目を閉じて妄想(空想)した後に、目を開けて目の前のものを見る。今見ているのは視覚(光)である。さっきまで見ていたのは妄想である。とはっきり意識する。

・悩みはいつも「心の内側」に生じる。悩みを抜けるのは「心の外」にあるカラダの感覚に意識を向ける。歩くときは左右の足の感覚、電車内なら息を「吸っている・吐いている」の感覚を意識する。

・判断することは気持ちいい。だからついしてしまう。分かった気持ちになれるし、自分は正しいという承認欲求が満たされる。この「判断しすぎる心」が悩みをもたらす。ムダな判断はしない。

・感情を上げもせず、下げもせず、無駄な反応はしない。

・心を「前半分・後ろ半分」に分ける。前半分は相手を見るけれど、判断はしない。後ろ半分は自分の心を見る。自分の反応(怒りなど)に気づくようにする。

・欲求を素直に満たしてあげることが、幸せの近道。

・「脚下照顧」 自分の足元を見る。できることをただ積み重ねる。「この世にあって、世に苦しまない」ように生きる。

反応しない練習  あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

今日の一曲

曲とは無関係に、高中正義で"Ready To Fly"



では、また。
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店名にツッコんでください125

2016-03-22 | laugh or let me die
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大型社会派ミステリー『ガラパゴス』相場英雄

2016-03-20 | books
大型社会派ミステリーの名作「震える牛」に続く、社会派ミステリー。主人公の刑事は同じなのだけれど、続きもの的側面はないので、どっちから読んでも大丈夫。

二年前に自殺と断定されていた事件。団地での練炭自殺。しかし捜査一課継続捜査班の田川は、殺人だと見抜いた。被害者は何者なのだろうか。田川の必死の捜査の結果、だんだんと明らかになっていく。並行して描かれるのは、人材派遣会社と自動車メーカーと、悪徳刑事の癒着。コストカットしすぎた「スーパーハイブリッドカー」 削られる人件費と派遣労働者の過酷な生活。殺人事件との関わりとは…

ううむ。一気読みしてしまった。

自動車会社とコストカットと、派遣業界のブラックな部分がメインにある。誇張やフィクションも大いにあるのだろうけれど、また同時にあってもおかしくない話だなーと思う。燃費の表示の仕方が日本ではゆるいという話は聞いたことがある。

そして、田川が少しずつ深層に迫っていく様。これがなんともいい。若干偶然の幸運に寄りかかりすぎの気もするけれど、許容範囲内。

悪役の刑事のキャラクターもすごくいい。勧善懲悪小説としてもまた楽しめた。

ガラパゴス 上ガラパゴス 下

今日の一曲

車、ということでThe Carsで"You Might Think"



ではまた。
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暗いミステリー『喪失』モー・ヘイダー

2016-03-18 | books
血も凍るような英国ミステリー。ジャック・キャフェリーシリーズ第5作。1は、「死を啼く鳥」、2は「悪鬼の檻」、3と4は未訳。

連続するカージャック事件。自動車泥棒なのかと思えば、8歳9歳ぐらいの女の子が乗っている車が狙われていた。しかし、奪った後、車も女の子も放置され、大事にはならなかった。しかし、ついに女の子が誘拐された。犯人は相当に頭がよく、捜査陣は翻弄される…

事件そのものがかなり悪質だし、いったいこれは解決するのだろうかと、暗い気持ちで読む。しかし、私はこういう暗い話が大好きなのだ。

東野圭吾の「容疑者Xの献身」がMWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞にノミネートされたときに、受賞したのはこの作品だった。

喪失〔ハヤカワ・ミステリ1866〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

今日の一曲

原題はGoneということで、Coldrainで"Gone"



では、また。
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がん治療プロジェクト『虚栄』久坂部羊

2016-03-16 | books
首相の鶴の一声で発足した「プロジェクトG4」 がんに対する4つのアプローチ、手術、抗がん剤、放射線治療、免疫療法が本気で協力してがんの治療法を見つけるというもの。国は本気で、8000億円もの予算がついた。外科、内科、放射線科、免疫療法科、それぞれ日本を代表する大学の研究者がリーダーについた。しかし、それぞれが予算を獲得すること、他の科を引きずり下ろすことに夢中。医は仁術なのか、ビジネスにすぎないのか…

エゴむき出しの医者たちの様。ある程度戯画化されているとは思うけれど、しかしまた妙なリアリティがある。

そして、考えさせられることが多い。特にがんに関してはおおいに考えさせられた。

「我々消化器外科が、外科の領域で勢力を誇っていられるのはなぜだかわかるか。日本人の死因のトップががんだからだよ。もし、がんが治るようになってみろ。死因のトップは心疾患になり、心臓外科医たちが威張りだすのは目に見えている。脳外科医だって、脳血管疾患が二位に浮上すれば、存在を誇示するだろう。整形外科も超高齢社会で、骨折や人工関節の手術が増えるから、重要性を強調する。がんの手術がなくなったら、消化器外科のプレゼンスは一気に下落してしまうんだ。消化器外科は、これまで外科の領域で王道を歩んできた。我々の代で逼塞させるわけにはいかないんだよ」

つまり、がんが治らないほうがいいということか。うーむ。ありそうな話。

がんはすべてが悪性度を変化させるわけではない。何かのきっかけで、凶悪化するのだ。それはおそらく、検査や治療だろう。手術でがんが切除されると、体内に散らばっているがん細胞が、いっせいに増殖しはじめる

「お医者さんは、がん検診を受けているのですか」
「毎年受けている医者は、ほとんどいないでしょうね。放射線科の知人は、胸のレントゲンと胃のバリウム検査を毎年受けていたら、がんになる危険性は確実に高まると言ってました」

むむむ。毎年健康診断で胸部のレントゲンとバリウム検査を受けていたけれど、毎年異常なしだった。何年かに一回にしようか。

虚栄

今日の一曲

虚栄=vanity 佐野元春で"Vanity Factory"



では、また。
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変化球北欧ミステリー『Ker 死神の刻印』エメリー・シェップ

2016-03-14 | books
スウェーデンミステリー。移民局の職員が自宅で殺された。発見したのは妻。この妻が怪しい。何かを隠している。監視カメラに映っていた容疑者は少年。この少年が何者かに殺された。いったい何が起こっているのだろう…この少年のうなじに刻まれた文字はKer。主人公の美人検事ヤナのうなじにも文字が刻まれている…ヤナの凄惨な過去が明らかになっていくと…

おお。これは収穫だった。

ヤナというキャラクターがいい。美人、資産家の娘。にもかかわらず他人に心を開かない。深い深い闇を心の底に抱え持っている。対照的な女刑事ミアもいい。ヤナのことが大嫌い。家の中は片づけられず、いつも金に困っている。同僚の財布から金を抜き取る刑事なんて、小説で初めて読んだ。

ストレートな警察小説では全然ない。かなりの変化球ミステリー。それはヤナの過去が大きく物語に関わっているから。そしてその過去こそがこの小説の最大の読みどころだと思う。

しかし、北欧ミステリー。好きにならずにいられない。

Ker 死神の刻印 (集英社文庫)

今日の一曲

作者はエメリー。Emily Kinneyで"Be Good"



では、また。
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『ランチのアッコちゃん』柚木麻子

2016-03-12 | books
OL澤田三智子、24歳、職場に毎日弁当を持って来ている。アッコ女子こと、黒川敦子部長(45歳、独身、長身、仕事ができる)より、弁当と、アッコ女子の一週間のランチのコースとを交換しようと言われる。三智子が弁当をアッコ女子の机の引き出しに入れておく。アッコ女子は三智子に、ランチ代と店の地図と頼むべきメニューを書いたメモを渡す。平坦だった三智子の人生が変化していく…<ランチのアッコちゃん> 転職した後の三智子とアッコ女子の話…<夜食のアッコちゃん> 合コン中の三十路OL満島野百合。卒業したお嬢様校の制服を着た子を見かけたと思ったら、昔の担任がその子を追いかけて来た…<夜の大捜査先生> 商社の社内ベンチャーの社長は豊田。一年前に辞めた佐々木玲美のことを思い出すと今でも苦々しい。愛嬌はあるものの、コーヒーメーカーやシュレッダーは壊すし、ものを覚えられない。すると、玲美が同じビルに戻ってきた。屋上でビアガーデンを始めると言う…<ゆとりのビアガ>

さすが、評判がいいだけのことはある。とっても楽しんで読めた。特に最初の二編が抜群に良かった。

いかにも「女性」が読みそうな小説だけれど、女性だけに独占させておくのはもったいない。ちょっと嫌なことがあったときに読んだのだけれど、読み始めると、そんな気分を払拭してくれた。栄養失調のときにうつ点滴のようだった。

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

今日の一曲

アッコと言えばやはり。和田アキ子で、「どしゃ降りの雨の中で」



では、また。
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社会派ミステリー『震える牛』相場英雄

2016-03-10 | books
未解決事件を担当する田川警部補に新たにあてがわれてのは、中野駅前居酒屋強盗殺人事件。目出し帽を被り、「マニー、マニー」と叫んだ男が売上金58万円を強奪。レジ近くにいた客二人の首を刺し殺害。被害者は獣医師と産廃業者だった。外国人窃盗団の仕業と考え捜査を進めていたが解決には至らなかった… 記者の鶴田は大規模ショッピングセンターを日本中に展開しているオックスマートを狙っている。テナントの流出問題、支配下の家電量販店の無理な業務展開。そして違法な行為… 田川の調査と鶴田の調査が交差すると…

「ガラパゴス」が出たときに、帯で「あの『震える牛』から4年ぶりの長編」とあったので、そう言えばそっち、読んでないなと思って読んでみた。

ガラパゴス 上


社会派ミステリーの王道をゆく感じ。なかなか面白かった。

もしこんなことが行われているとすれば、読んだ消費者は怒り心頭だろう。(しかもいかにもやってそう)

テーマのあり方や、登場人物の丁寧な捜査、並行して描かれる「わるいやつら」が段々と追い詰められていく様子、昔夢中になって読んだ松本清張を彷彿とさせる。

清張以降、いろいろな社会派ミステリーを読んだけれど、最近はあまり見かけなくなってしまった。ネット上でさんざん「弾劾」活動をしているから、小説でまで読みたくないということなのか。

作者には、松本清張の後継者として、社会派ミステリーのど真ん中たる作品を出しまくってもらいたいものだ。

震える牛 (小学館文庫)

今日の一曲

上原ひろみのトリオプロジェクトで"Move"


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小さな歴史『ロンドン狂瀾』中路啓太

2016-03-08 | books
第一次世界大戦を経験し、世界は平和を求め、軍縮を求める。1922年のワシントン海軍軍縮条約では戦艦や空母のいわゆる主力艦については米英:日:仏伊の保有艦の総排水量比率を5:3:1.75と定めた。しかし1万トン以下の巡洋艦については制限がなかったので、抜け道になってしまった。1927年のジュネーブ海軍軍縮会議では合意に至らなかった。そして1929年ロンドン海軍軍縮会議が開かれることになった。日本は対英対米7割は死守したい。特に軍部からの突き上げはキツイ。首相浜口雄幸、外務大臣幣原喜重郎は元首相の若槻礼次郎に白羽の矢を立てる。首席全権として会議に出席してもらうのだ。サポートは外務省の情報部長の雑賀潤に頼もう。さて、会議はうまくいくのだろうか。対外強硬の軍部を協調路線の浜口、幣原、若槻はどう抑えていくのだろうか…

ロンドン海軍軍縮会議、ネタはたった一つだけ。ただそれだけを描く。にもかかわらず、分厚い。何しろ、若槻が首席全権になることを決めるまで、92頁もかかった。

しかし、面白かった。ひどく面白かった。

山本五十六や東郷平八郎といった戦争の「英雄」 吉田茂、田中義一、西園寺公望、岡田啓介といった「有名政治家」などが生き生きとしたキャラクターとして登場する。統帥権干犯問題のような複雑な法解釈の話もいい。(浜口首相を襲った佐郷屋留雄が、「なぜ首相を襲ったのか」と尋問されて、「浜口が陛下の統帥権を干犯したからだ」と答えた。しかし「統帥権干犯とは何か」と問われると、答えられなかったそうだ)

ロンドン海軍軍縮会議という一つの舞台を通して、描かれる人間ドラマだった。(日本史の勉強として読むには、だいぶマニアックな気がする…)

軍人と文人の対立というのは古今東西普遍的に同じような形で存在する、そう考えてよいのだろうか。

ロンドン狂瀾

今日の一曲

ロンドンの歌、ということでBlurで"For Tomorrow"



では、また。
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店名にツッコんでください124

2016-03-06 | laugh or let me die
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スーパー大河ドラマ『永遠の始まり I II』ケン・フォレット

2016-03-04 | books
「巨人たちの落日」「凍てつく世界」に続く20世紀三部作のラスト。

「巨人」に登場した人物たちの孫が活躍する1960年代。アメリカで公民権有働を進めるべく黒人が入るのを禁止されている場所へ入り示威行為を行うフリーダム・ライドに参加する若者。東ドイツで抑圧された生活を送る者たちの苦悩。ソ連ではフルシチョフの補佐官としてキューバ危機に直面する若者。アメリカでケネディ大統領のスタッフとしてキューバ危機に直面する若者… ソ連、東ドイツ、英国、アメリカ、キューバ。それぞれの場所で時代はどう転がってゆくのか…

うーむ。読み始めたらやめられなくなってしまった。

ケネディやフルシチョフなど歴史を動かした大物が等身大の人物として描かれている様が、なかなかにくい。ケネディがあんなことを…いや彼ならやってるか…

NHKスペシャルの「新・映像の世紀」とともに、20世紀を理解するには抜群の教材だと思う。(なんて教育的なことは言ってはいけないか)

この小説をそのまま映像化して、NHKの大河ドラマにすればよいかも知れない。

そうそう。IとIIは読んだのだけれど、まだIIIとIVは出てないので、また続きは後ほど。

永遠の始まり I (SB文庫)永遠の始まり II (SB文庫)

今日の一曲

永遠の始まり。吉田拓郎と中島みゆきで「永遠の嘘をついてくれ」



では、また。
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河津桜

2016-03-02 | travel
早咲きの桜として有名だけれど、一度も行ったことのなかった伊豆の河津の桜を観に行ってきた。

駐車場はあちこちにあるけれど、朝8:40に到着したときでたぶんほぼ満車。たまたま北のはずれのほうの駐車場が空いていたので入れられた。中心部の大型駐車場の方がたぶん早く満車になってしまったよう。









とまあ、写真を並べてみた。

人が写っていないけれど、そう撮っているだけで、うじゃうじゃと人がいる。特に河津の駅の周辺はすごい人出だった。

ソメイヨシノと比べるとピンク色が強いので、好きじゃないという人もいるようだけれど、(女性ならば)清純派も良ければ、セクシー系もまた良いわけで、これもまたアリだと思う。

会場の周辺でみかんを売っているところが多く、最近登場した甘い柑橘系に弱いので、せとかやらデコポンやら、とても甘いキンカンのこん太やら大量に購入してしまった。

今日の一曲

ケツメイシで「さくら」



では、また。
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