天保製薬VSタウロス・ジャパンによる製薬会社の仁義なき戦いを中心に、大学教授のセクハラ、横暴や、過ちを認めない開業医など医学界薬学会を蠢く魑魅魍魎を描く。
物凄く面白かった。天保製薬の堺営業所所長の紀尾中を主人公に、部下達の苦労やタウロスの妨害、そして、何百億円とかかる治験プロジェクトの話など。38もの章に分かれているので、連作短篇集の様になっていて、すごく読みやすい。そしてどうなるか先が気になって仕方がない。
業界の裏側をここまで徹底して書いてくれていて、呆れるやら驚くやら。情報を得られるのもあるけれど、単純にスリリングな小説としても楽しめた。今までに読んだ久坂部羊作品でベスト。
今日の一曲
Gary Mooreで、"Parisienne Walkways"
では、また。
では、また。