支払いをしようと、レジに。明らかに明白にすいている列があるので、当然そこに並ぶ。すると、レジのねえちゃんの声が
「小銭は20枚までです!」
ん?と思って先を見たら、おじさんが十円玉を2,3枚そこらに落としてしまって、拾っているところ。落としたからってそんなに怒らなくても。と思っていたら、支払い額が1,906円。その内1,400円を千円札と百円玉で支払い、残りを十円玉で支払おうとしているのだ。上限が20枚だと言うのなら、無理ではないか。
しかしおじさんは財布の中を見てもうないのを確認して、今度はウエストポーチに手を突っ込んだ。すると出てくる出てくる10円玉。それをレジの横のトレイにじゃらっと乗せる。すると姉ちゃんが怒りの指先で下のトレイにじゃりっと叩き込む。そして
「小銭は20枚までです!」
うーむ。すでに上限は越えているはずだが。そしておじさん万策尽きるかと思ったら、今度はズボンのポケットに。そこから打ち出の小槌を振ったかのごとく出てくる出てくる10円玉。→トレイへ→冷たく叩き込み
「小銭は20枚までです!」
よく分からないのだがあれだけ10円出したのに、まだ足りないらしい。すると、ドンキレジの横にある一円のつぼ。あそこから6円出して支払った。
「これは4円までです!」
と結局嵐のようなやり取りの後私の番が回ってきた。他の列の方がずっと早かったことは言うまでもない。
1.おじさんはどうしてあんなにたくさんの10円玉を持っていたのだろうか?
2.顔の怖い元ヤンキー的な顔のお姉さんにあれだけ怒られながら、どうして躊躇せず懲りずに10円玉で支払えるのであろうか?
3.レジ横の「この1円使っていいですよー」の1円をまだ一度も使ったことがない。のでちょっと羨ましい。
レジで見ることが出来る人間模様には、あさげかひるげかで怒る男など色々とある。こんな話をNにしたら、「そりゃ電話かけるからでしょ」という答だった。またおじさんのメンタル面については、「そういう我が道をゆくってタイプ、ある意味うらやましいよねー」と言われたので「たしかにそーだねー 俺もあんな風に超マイペースで生きたいけどそれが出来ないんだよー」「あー分かる分かる」「でもさー周りは俺のこと、超マイペースだって思ってるみたいだね。このあいだ『えー悩みなんてあるんですかー?』と言った女は処刑しようと思ったよ(笑)」で、マイペースで盛り上がって最後に「ああいうおじさんてさー精神的安定とか得るものがあるわけじゃない。すると何を失うのかね?」Nは一言「ともだち」と言い切った。