誤訳は、あってはならないという漠然とした思いがあった。
名訳というのがあることを始めて知った。
平日の朝は、海外のニュースを見ることが多い。
同時通訳してくれるので、言葉を知らない者にはありがたい。
聞きやすい、同時通訳。
聞き取りにくい同時通訳がいることには、不満を抱いてしまう。
アナウンサーではないから仕方がないといえば仕方がないが、
もう少し聞き取りやすく、なって欲しいものだと、勝手に思う。
同時に通訳するなんてすごいとは思う。
外国語音痴の者にとっては、羨望の的ではあるが、便利さに乗って欲が出る。
訳すことは、背景があり、単純な作業ではないこと。
国家の利害がからむような場合は、得意であっても通訳者を通したほうが良いということを
知った。
ライシャワー駐日大使は、日本育ち日本語は堪能だったそうだ。
けれども、公の場では、必ず、通訳を通したそうな。
以前、芸人が、パソコン用語に、メスをいれ、独自に、マニュアルを作って話題になったことが
あった。
「不正な処理を行ったので、・・・・・」
というのは、いまだに忘れられない珍訳。
誤解を防ぐには、翻訳も、相手の文化を知り、享受するものの文化も理解してのことだと、思う。
歴史を変えた誤訳
鳥飼玖美子
新潮文庫