「鬼の足音」道尾秀介 角川書店刊 2009年発行
ロータリークラブ時代の畏友が、親切にも「前にお貸しした本を入れ替えましょうか」と大量の本(20冊以上)を持ってきてくれた。とっても嬉しい。山籠りの毎日には何よりのご馳走だ。
本の帯に「2009年作家別得票数第一位のミステリー、初の短篇集にして最高傑作!とある。」先ずこれから手にとって読んでみた。
確かになにか不気味な感じのする小説である。暑い夏の怪談としての読み物かもしれない。とても暗い印象がする。元気や勇気が出てくるという小説ではなく、知的冒険が試されるというたぐいの物だ。
6編のミステリーが所蔵されているが、現実と幻想が入り混じり、どこが境か判然としない。物語の世界に引きずり込まれるようだ。まずはこの世界にどっぷりと浸かり、次の作品を読んでから評価してみよう。