法月綸太郎「ノックス・マシン」角川書店 2013年刊
「このミステリーが読みたい」2014年第一位。
初めてこの作者の作品を読むが、いわゆる古典的な探偵物なのか。怪盗ルパン、シャーロック・ホームズなどの謎解きに重点が置かれた作品。したがって知的なゲームの様相を見せる。
かなり著者は各専門分野を勉強していることが思われる。本書はアガサクリステイやノックス登場させ、タイムマシンの存在も検討される短編を収める。
この他に平行して読んでいるのは、佐伯泰英の古着屋騒兵衛シリーズや、池井戸潤のものだがいずれも今までの範疇内のエンターテイメントである。
こちらの(読む側の)感性が落ちてきたのかもしれない。痛快感や感動をあんまり感じられなくなってきた。要注意であろう。