
連休にまた長男が山に訪ねてきてくれた。この頃彼は大菩薩峠、高尾山、金時山など、よく山歩きをしているらしい。健康にはとってもいいことだと安堵すると同時に、せっかく山の近くに来たので入笠山の展望を楽しみにゆこうと誘った。
沢入り口登山口から1時間40分ほどかけてゆっくり登った。空が透けて見えるほど葉が落ちた明るい林の中は静かである。連休とあって同じようにハイキングを楽しむ人もぼつぼつある。もう鹿害はピークを過ぎたのだろうか、入笠湿原と登山口付近のお花畑入り口の鉄扉の脇は柵が開け放たれていた。
登山口入口付近から北側の日陰には雪が残り、空気も冷っこくなってきた。息子は体格のせいで、ゆっくりと登るが、頑張ってふうふう言いながらも弱音を吐かない。最後の急登を登り切ると、素晴らしいご褒美眺望が待っていた。雲が若干残っているが富士山はくっきり、八ヶ岳は言うに及ばず、南アルプス、中央アルプス、御岳、乗鞍、北アルプス、後立山と正に360度の展望がほしいままだ。
頂上で息子とのハイキングの定番、山コーヒーに、山炊飯を楽しむ。今日は赤貝の缶詰飯。炊きたての熱々ご飯に缶詰を混ぜ合わせるだけだが、これがなんとも美味い。食後はイタリア製エスプレッソマシンで入れたコーヒーを堪能。ゆっくり山頂で食事の後は傾き始めた太陽に送られて下山。低い陽の光で陰った山襞の道を下った。



