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インド紀行(6)ームガール帝国の偉容

2017-12-22 12:20:49 | 行ってきました

朱砂岩の偉容

catsle(城)ではなくfort(砦)と書いてあるのがすごい

ジャハーンギール宮殿

遠景は現在の軍隊の使用地

城砦入り口

入ってすぐの戦術的坂道

アグラはムガール帝国3代目の大帝アクバルが首都をデリーから遷都してできた都である。朱砂岩の堂々たる構築物でまさに無骨な宮殿の様相である。入り口には「城」でなく「城砦」を表すfortと刻んであるのがいかにもそれらしい。現在は敷地を一部軍隊が使用しており、観光できるのは1/3ほどである。

大帝アクバルは自身イスラム教徒でありながら、ヒンズー教徒の妃を娶ったが故に、城内は双方の建築様式が混在する。入ってすぐ緩やかな坂道に出くわすが、ここは軍事的な意味があり、敵が襲来した場合油を流して食い止める構造になっている。

また入場してすぐの広大な庭の片隅に立つジャハーンギール宮殿はアクバル大帝時代から残る唯一つの建築物である。


真面目に説明するアンバルさん

イスラムとヒンズーの融合

これはイスラムの職人の技だ

このスモッグの先にタージマハルが・・。

噴水と内部謁見台

宮殿の中庭から見える柱や梁にはヒンドゥーとイスラム様式の融合を見ることができ、ここでも、愛妻家あるいは恐妻家の片鱗を見出す。強大な武力を背景に築かれたムガール帝国の内なる一面を感じることができ、時代を越えた流れが認識できる。その奥にはムガール様式のアングリー庭園があります

五代皇帝シャー・ジャハーンが幽閉後もタージマハルを眺めていたとされるテラスでは、生憎スモッグがひどくかき消されていた。5,6代皇帝により多く改築されたが、暑いインドを配慮して、風の通り道や冷房になる噴水、水路などが整備されたという。美的なタイル装飾や、彫刻もさることながら、これらの配慮が素晴らしい建築である。


川に面した妃達の居間

風を通す透かし彫り

イスラムの細工が施された居室

前面に噴水(冷房設備)がある妃たちの居室

この城楼からタージマハルを眺めたのだろうか

広大な庭園はタージマハルと同じような紋様で手入れがされ、謁見台が二箇所、内向きのものと、一般市民?向きのものとあったのには驚いた。王様はさぞ多忙だったんだろうなあ。随所に水路と噴水がめぐらされ、暑いインドで少しでも過ごしやすいようにと配慮していたのが面白い。こんな高いところまでどうやって水を汲み上げていたのだろうか?ちょっとした疑問である。

タージマハルを建設したシャー・ジャハーン帝はこの城塞に幽閉されたが、当の6代皇帝は高さ20mの城壁をなんと2.5kmに渡って築き上げた。武力を背景にしたムガール帝国らしい皇帝と言える。この城はその象徴とも言える威容を誇っていた。


俗に言うハレム

公謁殿と遠景は真珠のモスク

公謁殿前の広大な庭

柱列から庭をのぞく