唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
JAL機、またしても
7日、伊丹発鹿児島行きのJAL3913便ボーイングMD90-30型機(乗客乗員181人)が鹿児島空港着陸の際、スラスト・リバーサー(逆推力(逆噴射)装置)が働かないというトラブルが発生した。前日に行われたメインテナンスの際に同装置が誤作動しないよう挿した安全ピンを、整備終了後に抜き忘れたのが原因だったのだという。
3913便はランディング直後、機体を減速させるためにスラスト・リバーサーを作動させたが、左側エンジンの装置が作動しなかったため、急遽その使用をやめ、ランディング・ギア(車輪)のブレーキのみで停止したとのこと。
トラブルのあった機体を“ボーイング”MD90-30型機と書いたが、正しくは“マグドネル・ダグラス”MD90-30型機と書くべきなのかも知れない。MD90は1965年に初飛行したマグドネル・ダグラスのリア双発エンジンの小型機、DC-9の後継・派生機であり、マグドネル・ダグラスがボーイングに吸収された後も製造が続けられた機種であるが、ボーイングのオリジナル小型機737シリーズと競合するために116機をもって1999年にそのが中止されたものである。
日本ではJALとの経営統合前のJASが16機導入するなど、同社の主力機としてローカル路線で活躍した機体である。黒澤明監督のデザインによるレインボーカラーを採用して話題になっているので思い出される方も多いだろう。
さてこのMD90-30の着陸距離は1,628mである。これに対して鹿児島空港の滑走路は3,000mあることからスラスト・リバーサーを使わずとも安全な着陸が出来たということのようである。しかし同様のトラブルが滑走路の短い空港で、それも着陸距離の長い機種で起こった時に事を考えると背筋が凍る思いである。
例えば同じMD90-30でも滑走路の短い山形空港や出雲空港、奄美空港(いずれも2,000m)だったらどうなのか、あるいは着陸距離2,110mの747-400Dが小松空港(2,700m)への着陸の際に同じトラブルが起こったときに果たして安全に着陸・停止することが出来たのであろうか。
勿論JAL機にだけ大事故につながりかねないトラブルが発生しているわけではない。ANAにおいてもトラブルはあるし、鹿児島発羽田行きスカイマークエアラインズのボーイング767型機のエンジントラブルも記憶に新しい。しかしだ、JAL機のトラブルは多すぎる。多発するトラブルにより乗客が他社に流れ、燃料代高騰により厳しい同社の経営環境に更に追い討ちをかけているのだというから何おか言わんや。
JAL然りJR然り、大手金融機関を引き合いに出すまでもなく、まさしく「大企業病」の最たる症状である。日本におけるフラグシップ・エアラインとしての自覚を持ち、多発するトラブルを根絶してもらいたいものである。

今日の一枚は、青々とした白菜畑。
[ 撮影: なるせの森 ]
3913便はランディング直後、機体を減速させるためにスラスト・リバーサーを作動させたが、左側エンジンの装置が作動しなかったため、急遽その使用をやめ、ランディング・ギア(車輪)のブレーキのみで停止したとのこと。
トラブルのあった機体を“ボーイング”MD90-30型機と書いたが、正しくは“マグドネル・ダグラス”MD90-30型機と書くべきなのかも知れない。MD90は1965年に初飛行したマグドネル・ダグラスのリア双発エンジンの小型機、DC-9の後継・派生機であり、マグドネル・ダグラスがボーイングに吸収された後も製造が続けられた機種であるが、ボーイングのオリジナル小型機737シリーズと競合するために116機をもって1999年にそのが中止されたものである。
日本ではJALとの経営統合前のJASが16機導入するなど、同社の主力機としてローカル路線で活躍した機体である。黒澤明監督のデザインによるレインボーカラーを採用して話題になっているので思い出される方も多いだろう。
さてこのMD90-30の着陸距離は1,628mである。これに対して鹿児島空港の滑走路は3,000mあることからスラスト・リバーサーを使わずとも安全な着陸が出来たということのようである。しかし同様のトラブルが滑走路の短い空港で、それも着陸距離の長い機種で起こった時に事を考えると背筋が凍る思いである。
例えば同じMD90-30でも滑走路の短い山形空港や出雲空港、奄美空港(いずれも2,000m)だったらどうなのか、あるいは着陸距離2,110mの747-400Dが小松空港(2,700m)への着陸の際に同じトラブルが起こったときに果たして安全に着陸・停止することが出来たのであろうか。
勿論JAL機にだけ大事故につながりかねないトラブルが発生しているわけではない。ANAにおいてもトラブルはあるし、鹿児島発羽田行きスカイマークエアラインズのボーイング767型機のエンジントラブルも記憶に新しい。しかしだ、JAL機のトラブルは多すぎる。多発するトラブルにより乗客が他社に流れ、燃料代高騰により厳しい同社の経営環境に更に追い討ちをかけているのだというから何おか言わんや。
JAL然りJR然り、大手金融機関を引き合いに出すまでもなく、まさしく「大企業病」の最たる症状である。日本におけるフラグシップ・エアラインとしての自覚を持ち、多発するトラブルを根絶してもらいたいものである。

今日の一枚は、青々とした白菜畑。
[ 撮影: なるせの森 ]
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