F1 2006年 第6戦スペインGPを振り返る

 ミヒャエルが母国GP二戦連続優勝を飾ったあとはアロンソの母国GP。昨年シリーズ、タイトルを獲得した若きチャンピョンは凱旋勝利で母国のファンを熱狂させた。

 <スペインGP決勝レースの結果>

 1位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / Q1 / FL2 / MI
 2位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / Q3/ FL3 / BS
 3位:ジャン-カルロ・フィジケラ / ルノー / Q2 / FL4 / MI
 4位:フェリペ・マッサ フェラーリ / フェラーリ / Q2/ FL1 / BS
 5位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデセ / Q9 / FL5 / MI
 6位:ジェンソン・バトン ホンダ / Q8 / FL6 / MI
 7位:ルーベンス・バリチェロ / ホンダ / Q5 / FL7 / MI
 8位:ニック・ハイドフェルド / BMW / Q10 / FL10 / MI

  Qnは予選順位、FLnはレース中のファステストラップ順位
  BSはブリヂストン、MIはミシュラン。

 読者諸氏がすでにご存知の通り波乱のないレースであった。それは上の一覧の着順と予選順位、ファステストラップ順位が物語ってもいる。上のデータから読み取れることをしいてあげるならば、

 1. レース中の最速ラップを記録したのが4着となったマッサであること。
 2. BMWのハイドフェルドが決して速くないマシンで着実に周回を重ねたこと。
 3. ライッコネンがマクラーレンのマシンのポテンシャルを最大限に引き出しはしたが、5位が今の限界であること。

 であろうか。マシン(チーム)、ドライバーについては上記以外には特筆すべきこともない退屈なレースであったと言えるが、一つだけ書いておきたいことがある。それは18周目に起こったモントーヤのコースオフに際してのオフィシャルの対応である。

 モントーヤがスピンしマシンを止めたのはまさに1コーナー飛び込みのイン側であり、マシンの半分をコース上に残した格好で止まっていた。普通に考えれば非常に危険な場所であり、黄旗が出されるだけではなく、ペースカーが投入されるべき事態であったはずである。しかし、ペースカーが投入されることはなくレースは続行された。

 アロンソがラップリーダー、最大のライバルと目されたミヒャエルが追走する展開の中で発生したペースカーが投入されるべき事態、しかしながら結果としてペースカーが投入されなかったことの説明をどこに求めるべきであろうか。

 ペースカーが投入されたとするならば、その際のピット作戦によっては順位が入れ替わることも有り得た事、初勝利が期待されるアロンソの母国GPでのことであることなどを考えるにつけペースカー投入が一瞬検討されながらも、ある特別な配慮によりそれがなされなかったのではないかと言う疑念を、私は拭い去ることが出来ない。

 2週間後の次戦モナコGPでは2006年最速のマシン・ドライバーがどちらなのか、その真実が明かされる。1992年、セナ・マンセルの死闘を超えるレースとなることを期待したい。

今日の一枚は、咲き出した我が家の「エゴ」。
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