やはり危ないのか

 今年3月、羽田 - 北九州線に参入した新規エアライン、スターフライヤーの機長らが、社内規定で定められた連続勤務の上限を越えて乗務していたことが発覚した。

 スターフライヤーの運航規定では、乗務員の連続勤務が認められるのは6日間までで、翌日は休養を与える決まりになっていたが、4月下旬以降、外国人を含む機長8人と日本人副操縦士1人が7日間以上続けて勤務し、そのうち1人は11日間連続してフライトしていたということである。おそらくは内部告発があったのであろう、国土交通省の知るところとなり16日に同社の技術本部長を呼び厳重注意と相成ったと言うのが事件のあらましである。

 スターフライヤーは、A320において通常177席まで可能なシートピッチを12~15cm広げて144席としたゆとりあるコンフィギュレーションと低運賃を武器に羽田-北九州線に新参入したが、その低運賃は乗務員の厳しい労働条件に支えられてのものであったようだ。

 長距離トラック運転手の長時間・過労運転に起因する事故が多発し、その過酷な労働条件が報道されているが、まったく同じことがエアラインの運行乗務員についても行われていると言うことなのだろう。今回は運行乗務員(パイロット)についての問題が表面化したわけだが、万が一の事故の際には保安要員としての役割を担う客室乗務員(キャビンアテンダント)についても同様のことがないという保障は、ない。

 トラックの事故であっても多くの被害者がでる。旅客機の場合には2名の操縦士によって運行されているとは言え、ひとたび事故となれば逃れようもなく多くの犠牲者がでることが当然予想される。はたして低運賃は、安全との引き換えでしか実現しないものなのでろうか。

 スターフライヤーについては2006年1月17日にも書いています2006年1月17日にも書いていますので是非ご覧ください。


 今日の一枚は、箱根空木(はこねうつぎ)よりも一週間早く咲き出した谷空木(たにうつぎ)。こちらの花色は咲き始めから紅色。枝の伸び方、花の付き方も箱根空木とは違うようです。
[ 撮影 : すみよしの森 ]
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