唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
ついにキヤノンも
今年の1月に、Nikonがフィルム方式一眼レフのラインナップを大幅に縮小することが報道された。あれから半年、ついキヤノンもNikon同様の判断をしたようである。Nikon場合にはF6とFM10を残して撤退と言う直接的な発表であったために激震が走ったわけだが、今回の報道は「フィルム方式カメラの新規開発をしない」という言い方である。しかし、半年後には一部の機種を除いて製造中止という筋書きはNikonの場合と同じだろう。
「キヤノンよ、おまえもか」と言いたいとこでだが、私としてはNikonよりも先にキヤノンがフィルム方式カメラから撤退するだろうと考えていただけに、半年前のNikonの発表はショックであった。キヤノンはよくここまで頑張った、と言いたいところではあるがNikonに遅れることわずか半年では大同小異であるし、企業としての体力は比べようもない。
既にコニカミノルタがデジタルも含めてカメラ事業から撤退しているから、今の段階で撤退あるいは開発・製造の縮小を打ち出していないのは一眼レフに限ればペンタックスだけと言うことになる。しかしこれはペンタックスが頑張っているのではなく、Nikonが半導体製造装置、キヤノンがプリンターや複写機というカメラ部門以外に収益の上がる部門を持っているのに対して、ペンタックスにはそれがないだけの話である。
ところで、昨日の神奈川新聞の1面にレコードがブームになっているとの記事が掲載されていた。「レコード」とはブラックディスク、つまりアナログのLPレコードの事である。これが団塊の世代に支持され静かなブームなのだという。日本でただ一社レコード盤を製造を続ける東洋化成では30年前のピーク時の1/50の製造枚数ながらここへ来て前年比5,000枚(一か月)ほど増えていると言うのである。
同じことが果たして一眼レフカメラにも起こるのか、私の答えは「No」である。団塊の世代は20年前、つまり40歳の時にそれまで慣れ親しんだLPからCDへの移行を経験している。だからこそLPが懐かしいのだ。そしていま彼らはフィルム方式からデジタル方式へと代わっていくその時に遭遇している。その彼らがフィルム方式カメラにノスタルジィを感じ、再びフィルム方式カメラを使ってみたいと思うのはおそらくは80歳になった時だろう。
いま、フィルム方式カメラを使ってみたいのは、物心ついた時から自動巻上げ、オートフォーカスのカメラに親しんできた世代である。大学生や二十歳代の若い女性がマニュアル・フォーカス一眼レフを肩にかけている姿を最近よく目にする。意外な取り合わせと思われるかもしれないが、カメラと言えばオートフォーカスが当たり前、更にはカメラ付き携帯電話が当たり前の世代がマニュアル・フォーカスの一眼レフをファッションとしてとらえる気持ちはわかるような気もする。
いずれにせよフィルム方式カメラ受難時はまだまだ続く。しかし、東洋化成がLPレコードを作り続けているように、フィルム方式カメラを作り続けているメイカーも、ある。そして写真文化の基礎であるフィルム・印画紙の生産を切り捨てないと公言するメイカーもある。心強いではないか。
今日の1枚は、赤花夕化粧(アカバナユウゲショウ)。古来から日本に住み着いているかのようなゆかしい名前を持っていますが、実は明治時代にアメリカから観賞用に持ち込まれ、その旺盛な繁殖力でいまでは野生化しています。
今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しております。雨の恩田の森をぜひご覧ください。
恩田Now
「キヤノンよ、おまえもか」と言いたいとこでだが、私としてはNikonよりも先にキヤノンがフィルム方式カメラから撤退するだろうと考えていただけに、半年前のNikonの発表はショックであった。キヤノンはよくここまで頑張った、と言いたいところではあるがNikonに遅れることわずか半年では大同小異であるし、企業としての体力は比べようもない。
既にコニカミノルタがデジタルも含めてカメラ事業から撤退しているから、今の段階で撤退あるいは開発・製造の縮小を打ち出していないのは一眼レフに限ればペンタックスだけと言うことになる。しかしこれはペンタックスが頑張っているのではなく、Nikonが半導体製造装置、キヤノンがプリンターや複写機というカメラ部門以外に収益の上がる部門を持っているのに対して、ペンタックスにはそれがないだけの話である。
ところで、昨日の神奈川新聞の1面にレコードがブームになっているとの記事が掲載されていた。「レコード」とはブラックディスク、つまりアナログのLPレコードの事である。これが団塊の世代に支持され静かなブームなのだという。日本でただ一社レコード盤を製造を続ける東洋化成では30年前のピーク時の1/50の製造枚数ながらここへ来て前年比5,000枚(一か月)ほど増えていると言うのである。
同じことが果たして一眼レフカメラにも起こるのか、私の答えは「No」である。団塊の世代は20年前、つまり40歳の時にそれまで慣れ親しんだLPからCDへの移行を経験している。だからこそLPが懐かしいのだ。そしていま彼らはフィルム方式からデジタル方式へと代わっていくその時に遭遇している。その彼らがフィルム方式カメラにノスタルジィを感じ、再びフィルム方式カメラを使ってみたいと思うのはおそらくは80歳になった時だろう。
いま、フィルム方式カメラを使ってみたいのは、物心ついた時から自動巻上げ、オートフォーカスのカメラに親しんできた世代である。大学生や二十歳代の若い女性がマニュアル・フォーカス一眼レフを肩にかけている姿を最近よく目にする。意外な取り合わせと思われるかもしれないが、カメラと言えばオートフォーカスが当たり前、更にはカメラ付き携帯電話が当たり前の世代がマニュアル・フォーカスの一眼レフをファッションとしてとらえる気持ちはわかるような気もする。
いずれにせよフィルム方式カメラ受難時はまだまだ続く。しかし、東洋化成がLPレコードを作り続けているように、フィルム方式カメラを作り続けているメイカーも、ある。そして写真文化の基礎であるフィルム・印画紙の生産を切り捨てないと公言するメイカーもある。心強いではないか。
今日の1枚は、赤花夕化粧(アカバナユウゲショウ)。古来から日本に住み着いているかのようなゆかしい名前を持っていますが、実は明治時代にアメリカから観賞用に持ち込まれ、その旺盛な繁殖力でいまでは野生化しています。
今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しております。雨の恩田の森をぜひご覧ください。
恩田Now
コメント ( 2 ) | Trackback ( )