やはり危ないのか

 今年3月、羽田 - 北九州線に参入した新規エアライン、スターフライヤーの機長らが、社内規定で定められた連続勤務の上限を越えて乗務していたことが発覚した。

 スターフライヤーの運航規定では、乗務員の連続勤務が認められるのは6日間までで、翌日は休養を与える決まりになっていたが、4月下旬以降、外国人を含む機長8人と日本人副操縦士1人が7日間以上続けて勤務し、そのうち1人は11日間連続してフライトしていたということである。おそらくは内部告発があったのであろう、国土交通省の知るところとなり16日に同社の技術本部長を呼び厳重注意と相成ったと言うのが事件のあらましである。

 スターフライヤーは、A320において通常177席まで可能なシートピッチを12~15cm広げて144席としたゆとりあるコンフィギュレーションと低運賃を武器に羽田-北九州線に新参入したが、その低運賃は乗務員の厳しい労働条件に支えられてのものであったようだ。

 長距離トラック運転手の長時間・過労運転に起因する事故が多発し、その過酷な労働条件が報道されているが、まったく同じことがエアラインの運行乗務員についても行われていると言うことなのだろう。今回は運行乗務員(パイロット)についての問題が表面化したわけだが、万が一の事故の際には保安要員としての役割を担う客室乗務員(キャビンアテンダント)についても同様のことがないという保障は、ない。

 トラックの事故であっても多くの被害者がでる。旅客機の場合には2名の操縦士によって運行されているとは言え、ひとたび事故となれば逃れようもなく多くの犠牲者がでることが当然予想される。はたして低運賃は、安全との引き換えでしか実現しないものなのでろうか。

 スターフライヤーについては2006年1月17日にも書いています2006年1月17日にも書いていますので是非ご覧ください。


 今日の一枚は、箱根空木(はこねうつぎ)よりも一週間早く咲き出した谷空木(たにうつぎ)。こちらの花色は咲き始めから紅色。枝の伸び方、花の付き方も箱根空木とは違うようです。
[ 撮影 : すみよしの森 ]
コメント ( 4 ) | Trackback (  )

第3のビールが売れているらしい

 マスメディアが作った言葉、「第3のビール」に違和感を持っていた郷秋<Gauche>であるが(注1)、世の中ではすっかり定着していると見えニュースのタイトルも「ビール出荷、初の50%割れ 第3のビール、発泡酒抜く」である。

注1:第3のビールがあるなら第2のビールがなければならないが、何故かこれは「発泡酒」と呼ばれる。

 ご存じの通り「ビール」「発泡酒」「第3のビール(税法上は「その他の雑種」など)」は、税法上の区分であり、税率が一番高いのがビールで安いのが「第3のビール」である。税率が低いと言うことは同時に販売価格そのものも安いということになっており、税法上のビールにかけられる高い税率を避けるために原料に締める麦芽以外の割合(注2)を高めて低い税率の適用されるようにしたのが発泡酒であり、更に他の原料を用い「その他の雑種」に分類されることにより低税率・低価格をしたのが「第3のビール」である。

注2:えんどう、大豆、とうもろこし等が利用されている。

 その「第3のビール」のビール類(「ビール」「発泡酒」「第3のビール」)におけるシェアが発泡酒の23.1%を抜き28.7%となり「本家」ビールのシェアが48.2%をついに半分を割り込んだということであるが(注3)、飲食店で提供されるものはほとんどが「本家」ビールであることを考えると、家庭で消費されるものに限ればビールのシェアが更に低いものであることは容易に想像することができる。

注3:数字はビール酒造組合などが発表した大手5社の4月の総出荷量ベース。

 消費者はより低価格の「第3のビール」を求め、それにより税収が減少する政府は「第3のビール」の税率を上げる。メーカーは更に低い税率が適用される「第4のビール」を果たして開発するのか。「その他の雑酒」よりも低い税率が適用されるカテゴリーがあるのかどうか知らないけれど、もしあったとするならば、技術者はきっとチャレンジするんだろうな。


 今日の一枚は、箱根空木(はこねうつぎ)。咲き始めは白、時間と共にピンクから紅色へと花色が変化します。
[ 撮影 : すみよしの森 ]
コメント ( 3 ) | Trackback (  )

F1 2006年 第6戦スペインGPを振り返る

 ミヒャエルが母国GP二戦連続優勝を飾ったあとはアロンソの母国GP。昨年シリーズ、タイトルを獲得した若きチャンピョンは凱旋勝利で母国のファンを熱狂させた。

 <スペインGP決勝レースの結果>

 1位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / Q1 / FL2 / MI
 2位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / Q3/ FL3 / BS
 3位:ジャン-カルロ・フィジケラ / ルノー / Q2 / FL4 / MI
 4位:フェリペ・マッサ フェラーリ / フェラーリ / Q2/ FL1 / BS
 5位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデセ / Q9 / FL5 / MI
 6位:ジェンソン・バトン ホンダ / Q8 / FL6 / MI
 7位:ルーベンス・バリチェロ / ホンダ / Q5 / FL7 / MI
 8位:ニック・ハイドフェルド / BMW / Q10 / FL10 / MI

  Qnは予選順位、FLnはレース中のファステストラップ順位
  BSはブリヂストン、MIはミシュラン。

 読者諸氏がすでにご存知の通り波乱のないレースであった。それは上の一覧の着順と予選順位、ファステストラップ順位が物語ってもいる。上のデータから読み取れることをしいてあげるならば、

 1. レース中の最速ラップを記録したのが4着となったマッサであること。
 2. BMWのハイドフェルドが決して速くないマシンで着実に周回を重ねたこと。
 3. ライッコネンがマクラーレンのマシンのポテンシャルを最大限に引き出しはしたが、5位が今の限界であること。

 であろうか。マシン(チーム)、ドライバーについては上記以外には特筆すべきこともない退屈なレースであったと言えるが、一つだけ書いておきたいことがある。それは18周目に起こったモントーヤのコースオフに際してのオフィシャルの対応である。

 モントーヤがスピンしマシンを止めたのはまさに1コーナー飛び込みのイン側であり、マシンの半分をコース上に残した格好で止まっていた。普通に考えれば非常に危険な場所であり、黄旗が出されるだけではなく、ペースカーが投入されるべき事態であったはずである。しかし、ペースカーが投入されることはなくレースは続行された。

 アロンソがラップリーダー、最大のライバルと目されたミヒャエルが追走する展開の中で発生したペースカーが投入されるべき事態、しかしながら結果としてペースカーが投入されなかったことの説明をどこに求めるべきであろうか。

 ペースカーが投入されたとするならば、その際のピット作戦によっては順位が入れ替わることも有り得た事、初勝利が期待されるアロンソの母国GPでのことであることなどを考えるにつけペースカー投入が一瞬検討されながらも、ある特別な配慮によりそれがなされなかったのではないかと言う疑念を、私は拭い去ることが出来ない。

 2週間後の次戦モナコGPでは2006年最速のマシン・ドライバーがどちらなのか、その真実が明かされる。1992年、セナ・マンセルの死闘を超えるレースとなることを期待したい。

今日の一枚は、咲き出した我が家の「エゴ」。
コメント ( 5 ) | Trackback (  )

開花は来週?

 9日にご紹介した、「ベツレヘムの星」が今日は開花しているのではないかと楽しみにして森に出かけたのでしたが、ようやく開き始めたところ。このところ低温の日が続いていましたのでそのせいで開花が遅れているのでしょう。咲いているものをようやく一輪だけ見つけることができました。

 ベツレヘムの星 本当の名前は大甘菜(オオアマナ)。ヨーロッパ・地中海沿岸地域原産ですが、明治時代に日本に移入されその後一部野生化もしています。日本に昔からある甘菜に似てそれより大きいから大甘菜。「ベツレヘムの星」は所謂別名ですが、ヨーロッパではこう呼ばれることが多いとか。イエス・キリストの誕生のとき、ベツレヘムの夜空に輝き東方の三博士たちを導いた星が地上に落ち、砕け散ってこの花になったという言い伝からが残されています。

今日の一枚は、開花し始めたベツレヘムの星。

今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しております。春色の森をぜひご覧ください。
恩田Now 
コメント ( 5 ) | Trackback (  )

F1 2006年第6戦スペインGP予選結果

 <スペインGP予選結果>
 1位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / 1'14"648 MI
 2位:ジャンカルロ・フィジケラ / ルノー / 1'14"709 25 MI
 3位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / 1'14"970 BS
 4位:フェリペ・マッサ / フェラーリ / フェラーリ / 1'15"442 BS
 5位:ルーベンス・バリチェロ / ホンダ / 1'15"885 MI
 6位:ラルフ・シューマッハー / トヨタ / 1'15"885 BS
 7位:ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ / 1'15"976 BS
 8位:ジェンソン・バトン / ホンダ / 1'16"008 MI

 フィジコが来たぞ。バリチェロは今回もバトンよりも前。ライコネン9番手、モントーヤ12番手とマクラーレンは今回も沈む。フリー走行からずっと低迷していたことを考えると今回も表彰台は無理か。ニコは13番手。入賞圏内に手が届くかどうかは完走台数次第か。

 さて、SAF1。琢磨はフリー走行の結果からはついにブービー「賞」脱出かと思わせたが残念ながら定位置。しかしミッドランドのアルバースから遅れることコンマ896と、ついに1秒以内まで詰め寄ってきている。最下位以外での完走を期待したい。

今日の一枚は、小判草(こばんそう)。これが花?
コメント ( 5 ) | Trackback (  )

1ラップ2,000ユーロ

 ミナルディ特製の2シーターF1(もどき)に2,000ユーロ(約28万円)で乗れるらしい。8月22-23日にハンガリーで開催されるイヴェントでのことなので乗車料金とは別にハンガリー往復の交通費と、少なくとも2泊程度の宿泊費が別途必要になりそうだけれど。

 1ラップだと2,000ユーロだけれど、3ラップだと4,500ユーロと割引運賃?が適用になるようだ。想像だけれど、実際にはアウトラップとインラップがあるからそれぞれ約3ラップ、5ラップするんだろうな。

 ところでドライバーは選べるんだろうか。リウッツィなら追加料金なしでOK、ミヒャエルご指名だと1ラップ20,000ユーロとかって、料金表があったりするのかな・・・。


 今日の一枚は、長実雛芥子(ナガミヒナゲシ)。花の後にできる実が長細いのでこの名前がつけられたようです。元はヨーロッパ原産の帰化植物ですが繁殖力が旺盛のようで、空き地や街路樹の根元など、いたるところで咲いていますね。
コメント ( 6 ) | Trackback (  )

情報はネットから。でも辞書は・・・

 昨日、所謂「パソコン雑誌」が売れていないらしいことを書いた。『ASAHIパソコン』の編集長が最終号に「皮肉だが、パソコンの普及でパソコン雑誌が不要になった」と書いたらしいが、まさしくそういうことなのだろう。

 自分自身のことを思い出してもそうだ。ただし、正確に言えばInternetが普及して、もっと言えばInternetの常時接続が普及して、だな。常時接続になる前はやはり接続時間が気になってゆっくり検索ができなかった。私がADSLを導入したのはまだ全国で一桁万人しかユーザーがいない時だから相当に早い時期だったけれど、そのスピード(最初は1.5MB/sだった)よりも常につながっていることに、同時に電話も使えたことに驚いたものだ。

 検索エンジンでとことん調べ倒すとか、オークションに参加するといったことはやはり常時接続が前提である。ハンドルを廻せば水が出るのと同じように、PCの電源を入れれば(入れっぱなしの方もいるだろう)Internetに接続されているのが当たりまえのユーザーにはその有難味はわからないかもしれない。

 そんなこんなで、Internetの常時接続が普及した時点で雑誌や書籍、辞典の存在意義は消滅した、とも言えよう。だがしかし私は、少なくとも辞書・辞典の類はやっぱり本、つまり紙ベースがいいし、現在も愛用している。電子辞書は、持っていない。私にとっての辞書・辞典はその時に必要な言葉や事柄を調べてそれで終りではなく、読み物として存在しているからである。

 そう言えば、1年前に書いた三省堂のカタカナ語辞典のこの頃の常置場所は我が家のトイレである(座って右手に設置してあるカウンターの上にケーブルTVの番組表(でも放送される番組は見ない)、前日の新聞と共にきちんと載せられていますのでご安心あれ)。これほどトイレで読むのに適した本はそんなに多くない、と私は思っている。


 今日の一枚は、桐の花。最近、街中ではほとんど見かけませんのでこの花をご存じない方も多いかもしれませんね。

[ 撮影 : なるせの森 ]
コメント ( 3 ) | Trackback (  )

パソコン雑誌が売れていないらしい

 最盛期の2000年には上位9誌合計で150万部を売り上げていたPC雑誌が2005年にはほぼ半分の80万部にまで落ち込んでいるらしい。郷秋<Gauche>はクルマの雑誌は買ってもPC雑誌はほとんど買ったことがないが、出張の機中・車内で読むために2、3度購入したことのある『ASAHIパソコン』も今年2月末発売の号を最後に廃刊になっていたらしい。

 今時ネット上を検索すればまずほとんどの情報を見つけることができる。特にPC関連の情報は山ほどあるから雑誌を買うまでのこともない。PCやInternetを使うこと自体が難しかった前世紀(1995年頃って事だけれど)には人に聞こうにもそうそう詳しい人もいないので、買ってきた雑誌の情報でプロバイダーを選び、PCの設定をしたものだ。

 それからわずか10年でInternetは電気や水道と同様あって当たり前、InternetにつながっていないPCなんて「ただの箱」状態である。だから必要な情報は何でもネット経由で手に入れるのが常識だ。PCだけではなく携帯電話からでも同じことが、歩きながらできる。これじゃPC情報誌が売れなくなるのは当たり前だな。

 『ASAHIパソコン』の勝又ひろし編集長が最終号にこう書いたらしい。「皮肉だが、パソコンの普及でパソコン雑誌が不要になった」と。でもそんなことは最初からわかっていたことだと思うけどな。

今日の一枚は、恩田の森のニャンコ。
コメント ( 6 ) | Trackback (  )

OPEL撤退

 1993年1月、長年の朋友であったVWと袂を分かちOPELの販売を初めて16年、ヤナセはついに2006年末(新聞報道。オフィシャルサイトによれば在庫分販売終了時点)でOPEL車の販売を終了する。ヤナセが、と言うよりはGMがと言うのが正しいのだが、日本における輸入車販売のパイオニアがVWに代わるメインブランドの販売を終了することの影響は大きい。

 経緯は割愛するが、ヤナセは1992年末までその全国の支店で掲げていたVWの看板を文字通り一夜にしてOPELのそれに架け替えた。紛々やる方ない柳瀬次郎社長は「ヤナセが手を引いたらVWは年1万台を切りますよ」と豪語し、自社の将来をOPELに託した。そして、それまで東邦モータースが細々と販売し一部のマニアに知られるのみであったOPELを1996年には全国で3万8000台を販売し、輸入車のメジャーブランドに育てあげた。

 そのOPELも競合するVWやBMW、Audi、Peugeot、BMW Miniとの競争に敗れ、2005年には1,800台と、販売台数は最盛期の1/20までに落ち込んでいた。そこにOPELの親会社であるGMの経営不振である。リストラを進めたいGMの意向により今回の決断に至ったようであり、そのとばっちりを受けたのがヤナセということか。

 先にも書いたがヤナセと言えば日本においては「外車」(正しくは輸入車と言うべきである)イコール「ヤナセ」と言っても過言ではない企業である。VWをそしてMercedes-Benz、Audiのブランドイメージをつくってきたのはヤナセである。そのヤナセが16年前のVWに続き今度はGMからも苦渋の選択を迫られることになったわけである。

 もっとも年間販売数1,800台のために補修パーツのストックなどのインフラを全国ネットで維持することはヤナセとしても相当に負担が大きかった事も事実であろう。今後はCadillacとSAABの販売に特化(GMグループとしては)すると言うことではあるが、手元の資料ではCadillacが76台、SAABが77台と足してもOPELの169台(いずれも2006年3月)に追いつかない状況である。ヤナセは既にBMWおよびVWを販売する子会社を設立しその収益確保の手を打っているとは言え、更に厳しい経営が続くことになることは確実である。

 それにしてもGM、トラブル続きでイメージがダウンしたからとビータを止める、スバルでOEMのトラヴィックを売るからザフィーラを止め、売れないからOPEL車を全部止めるじゃ、もう日本では二度目のチャンスはないぞ。外資はまったく信用ならん。


 今日の一枚は、「ベツレヘムの星」の蕾。今週末には開花した姿をご紹介できることでしょう。
[ 撮影 : すみよしの森 ]


 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しております。春色の森をぜひご覧ください。
恩田Now 
コメント ( 8 ) | Trackback (  )

F1 2006年第5戦ヨーロッパGPを振り返る

 またしてもミヒャエル。サン・マリノGPで予選2番手から優勝を果たしたミヒャエルが、2週間後のニュルブルクリンクでも同じ結果を叩き出しチームと自らの復活が本物であることを大いにアピールした。

 <ヨーロッパGP決勝レースの結果>
 1位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / Q2/ FL1 / BS
 2位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / Q1 / FL3 / MI
 3位:フェリペ・マッサ フェラーリ / フェラーリ / Q3 / FL5 / BS
 4位:キミ・ライッコネン / マクラーレン・メルセデセ / Q5 / FL2 / MI
 5位:ルーベンス・バリチェロ / ホンダ / Q4 / FL9 / MI
 6位:ジャン-カルロ・フィジケラ / ルノー / Q11 / FL4 / MI
 7位:ニコ・ロズベルク / ウイリアムズ / Q22 / FL7 / BS
 8位:ジャック・ビルヌーブ / BMW / Q8 / FL12 / MI
 Qnは予選順位、FLnはレース中のファステストラップ順位
 BSはブリヂストン、MIはミシュラン。

 予選順位、ファステストラップタイム順位を見れば、1~4位については順当な結果であることがわかる。バリチェロはスタート直後に順位を落としたが、決して速くはないがマシンをコンスタントに周回させ、ホンダ移籍後2度目の入賞、第3戦の7位を上回る5位でフィニッシュしている。

 僚友バトンは28周目にエンジントラブルでリタイヤ。同じエンジンを搭載するSAF1のモンタニーもエンジンが原因でリタイヤ。同じエンジンとは伝えられていたが、どうやら本当に同じエンジンらしいと妙に感心する一幕であった。

 ニュルブルクリンクでの最大の見所はアロンソとミヒャエルの2度のピットイン。郷秋<Gauche>は1度目で順位が逆転すると見ていたが予想は見事にはずれ勝負がついたのは2度目のピットインとなった。惜しむらくはコース上での決着ではなかったことか。

 トップグループ以外に目を向けると、レース中盤にビルヌーブ、フィジケラ、モントーヤの3台が隊列を組んで走行していたのが興味深かった。1997年のワールド・チャンピョンを先頭にトップチームのセカンド・ドライバーが入賞圏外の順位で延々とパレードを続ける様はF1の厳しさを伝えるのに十分であった。粘り強く走ってこそのリザルトであるとは言え、あの走りでは表彰台は遠い。

 開幕戦以来結果を残せないでいた“スーパールーキー”ニコ・ロズベルクがエンジン交換によるグリッド降格、最後尾からのスタートであったにもかかわらず粘り強い走りで7番手フィニッシュ。1ストップかと思わせるほど2度目のピットストップを遅らせる作戦が功を奏したようである。

 次戦スペインGPは1週間後。2度目のピットストップ以降は無理をせず母国GPのためにエンジンを温存したと冷静に語る若きチャンピョンと歴戦の王者ミヒャエルとの一騎打ち、第3戦目を楽しみにしたい。

今日の一枚は、目覚めのとき。

[ 撮影 : 福島県郡山市湖南地区 ]
コメント ( 9 ) | Trackback (  )

緑地保全協定

 もう半月ほども前になるが、神奈川新聞に川崎市と玉川学園(東京都町田市・小原芳明理事長)とが同市麻生区岡上地区に所在する森林約4.2ヘクタールについて、緑地保全協定を締結した、との記事か掲載されていた。

 先に玉川学園・東京都町田市と書いたが、地図を見ると同学園が東京都町田市を中心に横浜市青葉区奈良北地区および川崎市麻生区岡上地区(東京都町田市と横浜市青葉区の間に位置する飛び地)にまたがる広大なキャンパスを持っていることが分かる。

 今回はその敷地の内、同学園が設置する玉川大学農学部が演習林として利用している川崎市麻生区岡上地区に所在する部分について協定を結んだと言うことらしい。地続きの和光大学とも0.6ヘクタールについて同様の協定を既に結んでいたらしいが玉川学園との協定は4.2ヘクタールであり、その規模は川崎市のこれまで協定締結先としては最大規模だという。

 恩田の森すみよしの森あかねの森の間を流れる奈良川を辿ると玉川学園のキャンパス内に至る。その源流域は横浜市青葉区奈良北地区、今回の川崎市との協定地域のからは山二つほど南側に当たり、いまでも谷戸田が広がり横浜の原風景を見ることができる。奈良川の源流そのものは同学園キャンパス内にある「奈良池」のはずであるが、残念ながら奈良川を遡ってもフェンスに阻まれ奈良池にたどり着くことはできない。

 都会の中に残された自然を守るための施策を行政もあれこれ考えてはいるが、いずれも地権者の協力がまず前提である。私の住まいの近くでは青葉区寺家地域の地権者が同様の協定を横浜市と締結しその自然を比較的良く残している。ただし、広報され多くの人が訪れるために自然のオーバーユースになっているきらいもあり、時折訪ねる私としては忸怩たるものがあることも事実である。

 都会の中に残された自然の保全と利用とはそのバランスが難しい。しかし、行政、地権者、市民が力を合わせて協議し努力しないことにはあっという間に消えてなくなってしまう儚い都会の自然でもある。多くは行政と地権者に期待するとしても、利用者としても考えるべきこと、できることは多いはずである。ゴミの投げ捨て、野草の盗掘などは言語道断である。

今日の一枚は、なるせの森の新緑。モミジの紅い若葉とのコントラスト。
コメント ( 2 ) | Trackback (  )

F1 2006年第5戦ヨーロッパGP予選結果

 撮影のためにちょいとばかり離れている間に、横浜はなんだかすっかり夏の風情。北にほんの200km程の所なのに桜もこれからという湖南地方から戻ると。季節が一気に3週間ばかり早送りされたかのようである。

 さてさて3日振りにいつもの生活の戻ってみると、なんと昨日からヨーロッパGPが始まっているではないか。SAF1では井出がはずされ、金曜日に走るはずだったモンタニーがこの週末をずっと走ることになったようである。

 案の定、モンタニーは速い。実質的には初めてと言っても良いはずのマシンでフリー走行3では琢磨を上回るタイムを叩きだしている。どうやら2種類のタイヤの特性が著しく違っていることが要因ではあるようだけれど。

<ヨーロッパGP予選結果>
 1位:フェルナンド・アロンソ / ルノー / 1'29"819 MI
 2位:ミヒャエル・シューマッハ / フェラーリ / 1'30"028 BS
 3位:フェリペ・マッサ フェラーリ フェラーリ / 1'30"407 BS
 4位:ルーベンス・バリチェロ / ホンダ / 1'30"754 MI
 5位:キミ・ライッコネン / マクラーレン / 1'30"933 MI
 6位:ジェンソン・バトン / ホンダ / 1'30"940 M
 7位:ヤルノ・トゥルーリ / トヨタ / 1'31"419 BS
 8位:ジャック・ビルヌーヴ / BMW / 1'31"542 24 MI

 予選の結果を見る限りではフェラーリの復活は本物らしい。予選でコンマ2の差であればミヒャエルにとってはさほど問題にはならないだろう。ポイントは308kmのレースを走り切る戦略だ。ホンダのバリチェロが今シーズン初めてバトンの前のグリッドを獲得したのは特筆に価する。ただし、トップのアロンソから1秒遅れ。60周60秒の差を果たして詰めることができるのか。

 トヨタは地元レースとなるラルフがセッション2でノックアウト。フィジコも2戦続けて最終セッションに残ることのできない悔しい結果となった。ウイリアムズのニコは12番手。ワークスチームの戦力が安定してきた今となっては、ウイリアムズ・コスワースはこの当たりが指定席ということか。

 さて、SAF1。予選ではトラブルがあったようだが初めてのレースとなるモンタニーの走りっぷりに注目である。一方、フリー走行ではモンテイロにコンマ353まで詰め寄った琢磨であったが予選では1.897の差。決勝レースでの健闘を期待したい。
 
今日の一枚は、横浜の八重桜。
コメント ( 7 ) | Trackback (  )

湖南、その弐

 日本の湖では一番大きなものが琵琶湖、次が霞ヶ浦でその次が猪苗代湖。猪苗代湖は確大きい方から三番目の湖だったと思います。しかし湖の周辺により多くの自然が残されていることでは琵琶湖や霞ヶ浦とは比較にならないのが猪苗代湖です。

 最近では湖水浴場やそれに隣接するキャンプ場、ボートやヨットなど水上のスポーツを楽しめる施設が随分と出来てきてきてはいますが、それの多くは国道49号線に面した湖の北部に所在し、湖南地区はまだまだより多くの自然が残されています。

 琵琶湖は阪神地区に近く、霞ヶ浦が首都圏に近く湖畔まで市街化しているのに比べると猪苗代湖が首都圏から離れていること、そのために大手開発業者手を出していないことが比較的自然のままの形で残されている原因なのでしょう。

 諏訪湖の水質汚染が深刻な状態であるとは古くから言われていることですが、その点猪苗代湖は湖の透明度測定では今でもかなり上位に位置しているはずです。それだけ周辺地区の開発が進んでいないということですが、今やそれを誇ってよい時代だといえるでしょう。

 自然を自然のままで残していくことがいまや私たちに課せられた大きな課題となっていますが、首都圏から離れた地にある猪苗代湖はその点では「自然のオーバーユース」に晒される危険性は少なく、湖の北側に位置する裏磐梯(磐梯高原)地区と比べても随分と小さいものといえるでしょう。

 そんな猪苗代湖が、とりわけ湖南地区が、その湖だけではなく田畑や森林も含めて可能な限り今の姿をとどめていけることを、出来ることならば季節が変わるごとに訪れ、その自然の移ろいを見続けることができることを願わずにはいられません。
今日の一枚は、湖南の森で咲く桜。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )

湖南

 郷秋<Gauche>としては珍しく暗いうちに起きて出発。首都高速もすいすい通過して6時前には東北自動車道にのる。それでも随分とクルマの量が多くて、流れが50-60Km/hまで落ちてしまうこともだびたび。それでもなんとか今日の目的地、湖南に8時に到着。

 湖南とは湖の南、つまり猪苗代湖の南側の地名である。行政的にはその大部分が郡山市に属している。会津地方と呼ばれる福島県西部に位置する猪苗代湖の南部地域が郡山市とは奇異な感じではあるが、昭和の大合併によって郡山市に編入された結果である。

 田植えも終わり桜が見頃かと思って出かけたけれど残念ながら少々早かったようである。田起こしがようやく始まったところで山の木々の芽生えにも、もう数週間の時が必要のようである。

今日の一枚は、浅春の湖南。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )

郷秋<Gauche>は、ケチ?

 飲んだ帰り道、なんだか少しお腹が空いたなと思って近所ではちょっと評判のとんこつ系のラーメンを食べていくことにしました。なのにどうして、10時近いと言うのに店の外までの待ち行列。生憎並んでまで食べる習慣は郷秋<Gauche>にはないんです。そもそも郷秋<Gauche>はあっさり醤油味が好きなのでありまして、まっ、食べないと倒れてしまうほどお腹が空いているわけでもないし、と家に向かって歩き出したのでした。

 ところがところが、歩き出してみるとそこそこお腹がすいているなって、やっぱり思えてくるのです。仕方がない、コンビニエンスストアでカップラーメンでも買って帰ろうかと思いピンクマンション(ピンクの外壁が近隣の環境破壊だというのでスッタモンダした青葉台ではちょっと有名なマンション)の前の7-11に寄ってみたのです。それなのにそれなのに、いつも行く近所のドラッグストアでは88円のカップラーメンがなんと150円で売っているのです。この価格格差は許しがたい程です。

 よくよく考えてみれば、我が家まであとほんの数分。家に帰ってからなにかあり合せのものを食べればいいや、家に着くまでの間に野垂れてしまうわけでもないしと歩き始めました。でもです、歩き出してみると結構お腹が空いているのだということに気付いたのです。でも、後悔はしていません。並んでまで食べるほどとんこつラーメンが好きなわけじゃないし、いつものドラッグストアにいけば88円で買えるものを150円も出して買うのはほとんど犯罪行為のような気もするしと。

 しかしやっぱり、家に辿りついてみると相当お腹が空いていたんだということに気付いたのでした。仕方がないので冷凍庫から賞味期限を少々過ぎてはしまったけれど、まだ食べられそうな「ナスとミートソースのスパゲッティ」を探し出してレンジでチンして食べた郷秋<Gauche>なのでありました。あっ、勿論冷えたビールと共に、と言うことですが。

 こんな郷秋<Gauche>って、やっぱりケチなのでしょうか。

今日の一枚は、藤の花。今が盛りですね。
コメント ( 3 ) | Trackback (  )
« 前ページ 次ページ »