ゴエモンのつぶやき

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障害者差別解消法 4月施行

2016年04月01日 02時56分09秒 | 障害者の自立

尊厳と権利 義務付け「社会的な壁」の排除促す

障がい者への差別禁止や配慮を義務付けた「障害者差別解消法」が4月1日から施行される。法制定の意義や公明党の取り組みなどについて、公明党障がい者福祉委員会の高木美智代委員長(衆院議員)に聞いた。

―法律の施行で、何が変わるのか。

高木美智代委員長 この法律は、国の行政機関や自治体、民間事業者に対して、障がいを理由とした不当な差別を禁止するものです。障がい者であることのみを理由に、商品やサービスの提供を拒否や制限するなど、障がい者の権利を侵害してはならないことを法的に義務付けています。

また、この法律では行政機関や民間事業者に対し、「合理的配慮」を求めています。言い換えれば、社会的障壁の除去ということです。具体的には車いす用のスロープの設置、筆談や読み上げ、手話や点字による表示などが該当します。国や自治体、国立大学などにはこの合理的な配慮の提供が義務付けられ、民間の事業者には努力義務となりました。

政府は差別解消のための基本方針を策定します。国の機関は、具体的な事例を盛り込んだ職員向けの対応要領と、所管の事業者向け対応指針を定めました。また、差別を繰り返し、改善が見られない事業者に対して、国は報告を求め、指導や勧告をすることができます。同法の施行で障がい者の環境が大きく変わります。

―公明党の取り組みは。

高木 2006年、国連で障がい者の社会参加などを求めるための権利条約が採択されたことを受け、公明党は障がい者が社会参加するための環境整備を進めてきました。一貫して当事者本位の原則に基づいて、さまざまな障がい者団体の声を聞き、障がい者施策に関する国内法の整備を主導してきました。障害者差別解消法は、障がい者の尊厳と権利を義務付けた総仕上げの法整備といえます。特に、障がい者の意思をしっかりと受け止めるための意思決定支援や地域協議会の設置、相談支援体制の整備などを盛り込みました。

―今後の取り組みについて。

高木 障がい者が社会参加、自己表現していくためには社会的障壁をなくしていく配慮が必要です。例えば、白いつえを使っている人がいたら見守る、困っている人がいたら「お手伝いしましょうか」と声を掛けるなど、柔軟に対応するのが合理的配慮の精神です。法律の施行で、こうした心配りや思いやりが幅広く浸透していくことが大切です。公明党は、障がいによって分け隔てられることなく、全ての国民が、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生できる社会の実現に全力を注ぎます。

公明新聞:   2016年3月31日


障害者差別の解消へ協議会が発足

2016年04月01日 02時48分08秒 | 障害者の自立

法施行前に初会合

 障害者に対する配慮を公的機関に義務付ける障害者差別解消法の施行が4月に迫る中、当事者や行政、支援団体などでつくる協議会が発足した。委員30人が参加して25日、佐賀市で初会合が開かれ、法が求める配慮の具体的な内容や周知が急がれる現状について情報共有し、今後の連携方針などで意見交換した。

 協議会は県が同法に基づき組織した。会合では県の担当者が法の内容について確認し、障害がある人が困っているときに、やり方を工夫して情報を伝える配慮の重要性に基づき、同法はその配慮を役所に義務付け、事業所には努力義務を定めると説明した。

 意見交換では、知的障害者の支援団体が「役所の窓口での対応をソフトにしてほしい」、福祉団体は「災害時の『逃げるバリアフリー』の視点を大切にしてほしい」と要望を述べた。県障害福祉課によると、協議会は年2回の開催を予定。法の周知や啓発に向けた事例などについて情報共有し、出前講座なども計画している。

4月からの法施行を受け、障害者に対する差別的な取り扱いを解消しようと発足した協議会

2016年03月31日     佐賀新聞


障害者の芸術文化推進 13都県参加で知事連盟

2016年04月01日 02時40分41秒 | 障害者の自立

 五輪開催地の東京都のほか、鳥取、宮城、福島、長野、三重、滋賀、岡山、広島、山口、徳島、高知、宮崎の12県が参画。今後は、他の道府県にも参加を呼び掛ける。

 会見で、平井知事は「障害者の芸術文化の花開く日本を世界にアピールしたい」と意気込みを語った。遠藤利明五輪相も会場に駆け付け、「(障害者の)作品一つ一つにかける思いを受け止め、日本の文化として発信していく」と述べた。

 知事連盟は、今年10月末に鳥取県内で開くイベントを皮切りに各都県でシンポジウムなどを開催し、全国を巡回する展覧会も検討。障害者の芸術文化の位置付けを明確にする取り組みに力を入れる。

 会見会場では、脳性まひの障害がある倉吉市のミュージシャン、井谷優太さん(31)とユニットを組む中原勇一さん(46)がオリジナル曲を演奏。平井知事らは障害者の芸術作品を展示した「アール・ブリュット作品展」を鑑賞した。

知事連盟設立を横断幕でアピールする平井知事(右から2人目)ら=30日、東京都千代田区の都道府県会館

2016年3月31日      日本海新聞


精神障害者自立支援活動賞を受けた詩人 笠原健さん

2016年04月01日 02時34分22秒 | 障害者の自立

 路上に座り、会話する中で思いついた詩を色紙に書いて贈る。つづられるのは、つまずいている相手が一歩を踏み出せるような温かい言葉だ。

 「真っすぐな道 曲がりくねった道 どんな道でも 想い想いの一歩一歩で 踏みしめゆく あなた唯一の 一本道」

 聞かれれば、創作を始めたきっかけが精神疾患だったことも話す。「作品や交流を通して、精神科は怖いとか、精神障害者は『何をするか分からない』のような偏見がなくなればいい」

 精神科病院でリハビリをする作業療法士として働いていた26歳で発症。数年後に入院した。その頃、自分の気持ちの表現方法として始めたのが詩の創作だった。パステル画などの絵画も始めた。

 入退院を繰り返しながら作品をブログや個展で発表。2012年からは、活動の場を路上に広げた。病気を隠したまま自殺した友人もいる。偏見をなくすための行動を起こさなければ、と考えた。

 路上では、涙を流して感謝されることもある。「人の役に立つと実感できて、社会とつながっていると思える」

 今回受賞したのは「当事者部門」だ。今も統合失調症などで通院は続ける。一方で、長期入院者の退院支援に取り組む。患者の家族会などで講演する。体験者だからこそできることがあると思う。

 表彰式では何人かに「応援してくれる人が増えて人生変わるよ」と言われた。「誰でも精神疾患にかかる可能性はある。一般の人に理解を広めるために全国を回りたい」。

神戸市須磨区在住。38歳。

詩人 笠原健さん

2016/3/31    神戸新聞NEXT


在宅障害者 支え手増やそう NPO理事 下川氏講演

2016年04月01日 02時11分19秒 | 障害者の自立

ケアサービスの選択肢乏しく 当事者が声上げて

 重い病気や障害がある人の在宅生活に詳しいNPO法人「地域ケアさぽーと研究所」(東京都)理事の下川和洋氏(50)=福岡県久留米市出身=が福岡市で3月、講演した。こうした障害者や家族が地域で生き生きと暮らすには、支え手と選択肢が乏しい現状を指摘。障害者への「合理的配慮」を求める障害者差別解消法の施行などの法整備を追い風に、当事者自らが夢や希望を口にし、発信していく大切さを語った。

 かつて都立養護学校(現特別支援学校)に勤務していた下川氏は全国各地に足を運び、重い障害児らが自宅で生活する際の課題に関する学習会や研修会で講師を務めている。今回は、障害のある人や家族と共に活動を楽しむ福岡市の認定NPO法人「ニコちゃんの会」(森山淳子代表)のイベントに招かれた。

 下川氏が問題提起したのは、重い障害児を24時間介護、看護しながら自宅で暮らす親たちを支えるサービスとして「日中一時支援や短期入所など一時的に子どもを預かる所が少ない」実態。特に痰(たん)の吸引など「医療的ケア」が必要な重症児は、たとえ医療機関でも敬遠されがちだからだ。

 トークゲストとして登壇した母親たちも思いを吐露した。気管切開している娘(8)と自宅で暮らす澤津利恵さん(44)は「自分が病気になったときの預け先がない」と訴える。気管切開を理由に短期入所を断る施設もあるといい「将来が見えない」。

 田邉紀子さん(39)の長女(11)は人工呼吸器を使う。寝る間もないほど痰吸引が必要なときがある。以前は「専門職よりも自分の方が(吸引の手技が)完璧と思い、他人に任せきれなかった」。今春、保育所に入園する弟に手がかかるようになるため、ほとんどヘルパーに頼らない暮らしから、ようやく支援サービスの活用を考え始めた。

 受け皿が限られ、信頼しづらいために利用者が少ない。それ故にサービスが広がらない悪循環-。下川氏は「一人一人大切にしたいことは違うのに(サービスなどを)選べないという貧困な状況」と強調した。

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 一方、下川氏は、こうした課題を改善するのに「今は追い風」とみる。国連の障害者権利条約批准に伴い、4月施行の障害者差別解消法は、障害者の暮らしへの「合理的配慮」を義務化。2018年施行予定の改正障害者総合支援法には、医療的ケアが必要な子どもへの支援充実も盛り込まれる方向だ。

 必要なときに、わが子を託せる人や場をどう増やしていくのか。下川氏は「障害者への配慮が行政の役割、義務になる今こそ、まず親や本人が、自分たちの困難や願いを口にすることが必要だ。言語化すれば、それに応えようと思う人が出てくる」と言う。

 従来、重い障害がある人や家族は、福祉、医療、教育、地域の関係者など、さまざまな機関から支援される「受け身」の立場だった。夢や希望を語ることで、当事者自らが「主役」となり、「支援を積極的につくる立場」(下川氏)になり得る、というわけだ。

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 登壇した中岡亜希さん(39)は、徐々に手足の筋力が衰えていく進行性の筋疾患に悩まされながら、車いすでカナダにオーロラを見に行った体験談などを披露。「患者本人が社会とつながることが大事。障害や病気があっても、友達や家族と楽しい時間を過ごせる遊びの選択肢も、もっと世の中にあったらいい」と語った。

 澤津さん、田邉さんも夢を問われ「山登りをしたい」「家族でディズニーランドに行きたい」…。会場は大きな拍手に包まれた。

下川和洋氏

重い病気や障害がある子どもと自宅で暮らす母親ら3人も登壇、夢を語った

=2016/03/31付 西日本新聞朝刊=