G二兎を追うものは一兎をも得ず!?田中一転斎藤に色目
二兎を追うものは一兎をも得ずとならなければいいのだが…。巨人が24日、スカウト会議を開き、甲子園優勝投手となった早実・斎藤祐樹の指名に前向きな姿勢を示した。
斎藤は早大進学を打ち出していたが、人気爆発の優勝投手をプロが放っておく手はない。清武球団代表は「(プロ)志望届は出すんですか? 今はあれこれ言っても仕方がない」としながらも、「あとは本人の希望を待つだけ。本人の意志がすべてですね」と獲得への意欲をみせた。
しかし、巨人は早くから甲子園準優勝投手の駒大苫小牧・田中将大の獲得を目指していたはず。急に方向転換した場合に、田中の立場もなくなってくる。
ところが、山下スカウト部長は「ウチは春先から駒大苫小牧まで見に行ってますけれど、田中を1位でいくと言ったことは1度もありません。学校にも言ってません」とキッパリ。6月に札幌で行われた春季大会には、実にスカウト5人を送り込み「高校生ではNo.1の評価」(山下部長)と熱視線を送っていたが、これもスカウト活動の一環だという。
もっとも、球団関係者からは、斎藤を「西東京大会を見たけれど、そんなに球は速くなかった。甲子園でアドレナリンが出て、短期間に自分の実力以上のものが出てしまったのではないか」と疑問の声も上がっている。
斎藤が無理だから再転換では田中の心証も悪くしてしまうだけに難しいところ。プロ志望届提出期限は9月15日。9月25日の高校生ドラフトまでの10日間で、スカウトの腕が問われることになりそうだ。
日米親善試合に出場する全日本選抜チームが25日、大阪市で結団式を行い、午後には早実エース斎藤佑樹投手らが兵庫県西宮市で練習を開始した
(夕刊フジ) - 8月25日18時47分更新
<早実・斎藤が気がかりの“バンビ”と呼ばれた坂本さん>
甲子園から故郷に帰ると、2万通のファンレターが待っていた。きゃしゃな体とあどけない笑顔。“バンビ”と呼ばれた東邦の1年生、坂本佳一が77年の甲子園大会で準優勝投手になったときの熱狂ぶりはすさまじかった。トレードマークのハンカチが売れ、群馬県の実家前までファンが集まる早実・斎藤と、それこそいい勝負だろう。
どこで調べたのか、バンビ君の自宅前には「ひと目、あいたい」という女子中、高生らが詰めかけた。地下鉄に乗ると「バンビくんだ」と老若男女にも囲まれた。ついには自宅に帰ることをあきらめ、ほとぼりが冷めるまで当時の阪口慶三監督宅に“避難”したという。
「昔のことなので…」と、いまは鋼材会社の名古屋本店で要職にある坂本さんは笑った。人気だけでなく「日本の国民的スポーツの野球で最も将来性のあるボーイ・ピッチャーが誕生した」とAPも打電したほど素質にも恵まれていた。しかし、重圧もあってその後は甲子園に出場できず、法大でもひじを痛めてリーグ戦で登板する機会はなかった。
ひと夏、輝いただけの野球人生だったが、「仕事でプロになる」という志は一直線に貫いてきた。敏腕営業マンとして何度もビジネス誌に登場した。一方で、3年前には指導者不足に悩む中京圏の中学生を指導するNPOを仲間と立ち上げ、NHKの高校野球の解説も務めている。
いま、渦中にいる斎藤が気がかりという。「いろんな意味でこれからが大変だろうが、彼なら影響されることなく自分の道を歩んでいくと思う。できれば静かに見守ってあげてほしい」と坂本さん。かつて、同じようにもみくちゃにされた人の言葉だけに、ずしりと響く。
(サンケイスポーツ・今村忠)



いまや、TVをつければNEWSもワイドショーも斎藤君一色である。保護者でも関係者でもないが、この過熱報道で、彼に影響は出ないか心配である。
彼ばかりか、田中君にも影響が出ないように周りの大人は配慮すべきであろう。
二人とも、将来性のある若者である。
周りの大人はそのことを念頭に置くべきであろう。