季節外れの台風21号が近づいている影響で、きょうも目覚めのときからの雨が降りつづく。今朝、起きてからの話題は、やはりきょうが投票日の国政選挙についてひとしきり。
昨日の出がけ途中、まほろ駅前街頭で現職都知事が代表を務める政党が午後からの演説会を行う準備中だった。そのスタッフが選挙ビラを配っていたのを受け取り持ち帰っていたままだったので、その紙面をあらためて眺めてみる。
緑色がシンボルカラーのこの政党、女性党首が広告塔であちこち顔を売っている活躍ぶり、中間層有権者へのアピールと比例代表得票にかけているのだろう、顔写真が掲載されたそのビラのレイアウト・配色は目につきやすくて効果的、最後に黒と赤文字が効果的に使われている。盛られた公約の表現は周到に練られているようでソツがなくツルリとして、どこかのよそ事のようにも読める。そして現政権への直接的な批判は、巧妙にカモフラージュされている。その真意や是非はともかく、総体として聴こえがよくわかりやすいことは確かだ。はたして、この政党は信頼に価するのだろうか。
リビングのテーブルのうえにはもうひとつ、選挙PRハガキが届いていた。こちらも表面は緑がイメージカラーとなっていて「くらしを支え、いのちを守る〇〇党」とあり、裏面をみると赤色文字で「憲法を活かす政治 比例区は〇〇党」と書かれていて、現党首は男性のはずなのだがにこやかに前代表の女性の姿が映っていた。党名は黄色の大きな太ゴシックで目立つ。こちらは、印象としてはずっとストレートな表現でオーソドックスではある。
いまの社会、暮らしに閉塞感を感じて暮らしているひとが大部分だろうと思う。さて、今回与えらえた状況のなかで大きな転換期とはいかなくとも、よりまっとうな現実としての政治を選択するためにはどうしたものだろう。
食事を早めにすませたあと、車で投票所まで行き、家族で投票をすませたあと、アルバイトにでかける娘をちかくの駅まで送る。これから、雨はひどくなっていくようで明日まで続く。この二日間はお休みだから、ゆっくり読書の続きをして、明日の午後は週末の帰省の準備にあてよう。
ふたたび家に戻ってから、初冬の関西行きのことについてあれこれ考えてみることにした。
まずは旅程と宿泊先の予約だけれど、京都大山崎町にある聴竹居と大山崎美術館を訪れるのがおおきな目的のひとつ、それから都ホテル別館佳水園と井上武吉の作庭による“哲学の庭”への再訪、その幾何学的に構成された姿の再確認だ。
昭和三十五年に竣工した佳水園全体が、小川白楊による自然石に琵琶湖疏水からの流水を配した庭園と、村野藤吾による近代数寄屋建築および庭園のコラボレーションなら、人工池に滝を配した近代彫刻のような“哲学の庭”は、井上と村野建築の静かな極上の対峙空間である。
聴竹居の見学のほうは、土曜がお休みなので翌日の日曜午前の時間帯を予約することにした。そうすると二泊三日の旅は、初日早めに大津に着いて荷物を解いた後に、すぐ前のなぎさ公園をぶらぶら歩きしながら大津港までいって、井上武吉の遺作「水面への回廊 琵琶湖」を眺めてから、その足で前回行けなかった三井寺までいってみようと思う。
それのあと、こんどは京阪電車で蹴上に移動して、東山都ホテル周辺から岡崎、円山公園周辺をじっくり巡ろうか。それから四条通へ、ここで立ち寄りたい個人美術館、何必館がある。
ふたたび電車で大津へ戻ったら、琵琶湖畔のすぐ前の宿で湖面に映る夜景のゆらめきを眺めながら、あとうはもうひたすらゆっくりと過ごせばいい。
二日目の朝目覚めたら、朝の光で比叡山方向がしだいに白み始めて、やがて淡海の名にふさわしく、よせる波のない静かな湖面の水面に蒼く澄んだ姿が映し出されるまで、その風景をあきることなく眺めていよう。
お昼前、大津から東海道線で京都をすぎて天王山のふもと、大山崎町へと移動する。まずは駅前すぐの妙喜庵茶室と、坂道を上って大山崎美術館をおとずれよう。民芸運動の余韻を残す室内の調度、しつらえと睡蓮を描いたモネの絵画が飾られた安藤忠雄によるコンクリート建築地中空間の取り合わせ、ここの二階のベランダからの雄大な淀川方面の眺めが楽しみ。
最終日には、いよいよ数年越しの念願、近代和風モダニズム建築の傑作“聴竹居”へ初訪問だ。もうイロハモミジの紅葉はすっかり散ってしまっているだろうが、手前のドウダンツツジのほうは赤い葉っぱが残っているかもしれない。
いずれにしても素顔のままの藤井厚二建築との対面ということになるだろうから、ほんとうに楽しみ。ここからは、いまも淀川や対岸の大パノラマ風景は眺められるのだろうか。
庭先のサンシュユが赤い実をつけた。アキグミ、アキサンゴとも呼ばれる。(2017.10.21撮影)
昨日の出がけ途中、まほろ駅前街頭で現職都知事が代表を務める政党が午後からの演説会を行う準備中だった。そのスタッフが選挙ビラを配っていたのを受け取り持ち帰っていたままだったので、その紙面をあらためて眺めてみる。
緑色がシンボルカラーのこの政党、女性党首が広告塔であちこち顔を売っている活躍ぶり、中間層有権者へのアピールと比例代表得票にかけているのだろう、顔写真が掲載されたそのビラのレイアウト・配色は目につきやすくて効果的、最後に黒と赤文字が効果的に使われている。盛られた公約の表現は周到に練られているようでソツがなくツルリとして、どこかのよそ事のようにも読める。そして現政権への直接的な批判は、巧妙にカモフラージュされている。その真意や是非はともかく、総体として聴こえがよくわかりやすいことは確かだ。はたして、この政党は信頼に価するのだろうか。
リビングのテーブルのうえにはもうひとつ、選挙PRハガキが届いていた。こちらも表面は緑がイメージカラーとなっていて「くらしを支え、いのちを守る〇〇党」とあり、裏面をみると赤色文字で「憲法を活かす政治 比例区は〇〇党」と書かれていて、現党首は男性のはずなのだがにこやかに前代表の女性の姿が映っていた。党名は黄色の大きな太ゴシックで目立つ。こちらは、印象としてはずっとストレートな表現でオーソドックスではある。
いまの社会、暮らしに閉塞感を感じて暮らしているひとが大部分だろうと思う。さて、今回与えらえた状況のなかで大きな転換期とはいかなくとも、よりまっとうな現実としての政治を選択するためにはどうしたものだろう。
食事を早めにすませたあと、車で投票所まで行き、家族で投票をすませたあと、アルバイトにでかける娘をちかくの駅まで送る。これから、雨はひどくなっていくようで明日まで続く。この二日間はお休みだから、ゆっくり読書の続きをして、明日の午後は週末の帰省の準備にあてよう。
ふたたび家に戻ってから、初冬の関西行きのことについてあれこれ考えてみることにした。
まずは旅程と宿泊先の予約だけれど、京都大山崎町にある聴竹居と大山崎美術館を訪れるのがおおきな目的のひとつ、それから都ホテル別館佳水園と井上武吉の作庭による“哲学の庭”への再訪、その幾何学的に構成された姿の再確認だ。
昭和三十五年に竣工した佳水園全体が、小川白楊による自然石に琵琶湖疏水からの流水を配した庭園と、村野藤吾による近代数寄屋建築および庭園のコラボレーションなら、人工池に滝を配した近代彫刻のような“哲学の庭”は、井上と村野建築の静かな極上の対峙空間である。
聴竹居の見学のほうは、土曜がお休みなので翌日の日曜午前の時間帯を予約することにした。そうすると二泊三日の旅は、初日早めに大津に着いて荷物を解いた後に、すぐ前のなぎさ公園をぶらぶら歩きしながら大津港までいって、井上武吉の遺作「水面への回廊 琵琶湖」を眺めてから、その足で前回行けなかった三井寺までいってみようと思う。
それのあと、こんどは京阪電車で蹴上に移動して、東山都ホテル周辺から岡崎、円山公園周辺をじっくり巡ろうか。それから四条通へ、ここで立ち寄りたい個人美術館、何必館がある。
ふたたび電車で大津へ戻ったら、琵琶湖畔のすぐ前の宿で湖面に映る夜景のゆらめきを眺めながら、あとうはもうひたすらゆっくりと過ごせばいい。
二日目の朝目覚めたら、朝の光で比叡山方向がしだいに白み始めて、やがて淡海の名にふさわしく、よせる波のない静かな湖面の水面に蒼く澄んだ姿が映し出されるまで、その風景をあきることなく眺めていよう。
お昼前、大津から東海道線で京都をすぎて天王山のふもと、大山崎町へと移動する。まずは駅前すぐの妙喜庵茶室と、坂道を上って大山崎美術館をおとずれよう。民芸運動の余韻を残す室内の調度、しつらえと睡蓮を描いたモネの絵画が飾られた安藤忠雄によるコンクリート建築地中空間の取り合わせ、ここの二階のベランダからの雄大な淀川方面の眺めが楽しみ。
最終日には、いよいよ数年越しの念願、近代和風モダニズム建築の傑作“聴竹居”へ初訪問だ。もうイロハモミジの紅葉はすっかり散ってしまっているだろうが、手前のドウダンツツジのほうは赤い葉っぱが残っているかもしれない。
いずれにしても素顔のままの藤井厚二建築との対面ということになるだろうから、ほんとうに楽しみ。ここからは、いまも淀川や対岸の大パノラマ風景は眺められるのだろうか。
庭先のサンシュユが赤い実をつけた。アキグミ、アキサンゴとも呼ばれる。(2017.10.21撮影)