函館「花園」句座400号
宝船作(元主幹)函館川柳社同人
昭和34年函館吟社より
転ぶこと許さぬ妻の目子供の目
人間に還れる日は無し日々多忙
悲しさは軍歌に手拍子合っていた
平凡でありたいこれも欲であり
休息はイコール死かな沓に問い
孤独と言う中で己を掌握し
けものの血燃える沈丁花が匂う
近詠
二度と血で染めてはならぬ日章旗
隙見せる余裕も出来た生き上手
不器用な父で凡打がまだ続き
一徹の父から背骨抜いた夢
決め球を持たぬ男の自由主義
バーコード貼られた背なに気づかない
糸切った風は過信を知らされる
無駄足と言う大切な汗をかく
かれすすき不幸自慢はよしてくれ
どんど焼き去年の罪は焼き捨てる
善人を乗せる上手な口車
父だけが裁かれている親子の輪
夕焼けに染まり故郷に遠くいる(400号)
戦中、戦後を通じて働きづめのお父さんだったのでしょう・・。
句会では、宝船さんのおしゃべりを聞いたことがない。
互選では、はにかんだ顔で呼名され、シャイな方だと思います。
現代川柳、伝統川柳、革新川柳・・深淵な作家と呼ぶべきでしょう。
半生は病気との闘いと川柳との戦いであったかも知れません。
震える手で句箋に句作している姿を若い時代の人に見せたいものです。
また、何ヶ月か句会をお休みですが、きっと病気と仲良くしているのでしょうか?
(川柳では病気を皆「友」と呼ぶから・・・スゴイのです!)
「今何がしたい?」と宝船さんに訊ねたら何て言うでしょう?
きっと「句会に行きたい!」っておっしゃるでしょうね・・・。
宝船作(元主幹)函館川柳社同人
昭和34年函館吟社より
転ぶこと許さぬ妻の目子供の目
人間に還れる日は無し日々多忙
悲しさは軍歌に手拍子合っていた
平凡でありたいこれも欲であり
休息はイコール死かな沓に問い
孤独と言う中で己を掌握し
けものの血燃える沈丁花が匂う
近詠
二度と血で染めてはならぬ日章旗
隙見せる余裕も出来た生き上手
不器用な父で凡打がまだ続き
一徹の父から背骨抜いた夢
決め球を持たぬ男の自由主義
バーコード貼られた背なに気づかない
糸切った風は過信を知らされる
無駄足と言う大切な汗をかく
かれすすき不幸自慢はよしてくれ
どんど焼き去年の罪は焼き捨てる
善人を乗せる上手な口車
父だけが裁かれている親子の輪
夕焼けに染まり故郷に遠くいる(400号)
戦中、戦後を通じて働きづめのお父さんだったのでしょう・・。
句会では、宝船さんのおしゃべりを聞いたことがない。
互選では、はにかんだ顔で呼名され、シャイな方だと思います。
現代川柳、伝統川柳、革新川柳・・深淵な作家と呼ぶべきでしょう。
半生は病気との闘いと川柳との戦いであったかも知れません。
震える手で句箋に句作している姿を若い時代の人に見せたいものです。
また、何ヶ月か句会をお休みですが、きっと病気と仲良くしているのでしょうか?
(川柳では病気を皆「友」と呼ぶから・・・スゴイのです!)
「今何がしたい?」と宝船さんに訊ねたら何て言うでしょう?
きっと「句会に行きたい!」っておっしゃるでしょうね・・・。