昔の韓国朝鮮の家屋と言えば、瓦屋根が湾曲した、土壁の家屋を思い出す。
今でも、韓ドラの歴史ものを見ていると、よく登場する。
朝鮮半島の冬は、厳しく長い。
その割に、梅雨はあるけれども、日本ほど、じめじめした期間は長くはない。
朝鮮の家屋は、夏の風通しよりも、冬の寒さを、どうやって凌ぐかに重点を置かざるを得ない。
できるだけ、開口部を小さくして、熱を外部に逃さない構造となる。
いわゆる、韓屋(ハノク)という家屋である。
外観などを、気にしている余裕はない。
高度成長期になると、経済的な余裕も出来てきて、政府が、文化住宅モデルを公表して、支援
するようになった。
従来の韓屋が、みじめすぎて、外国人観光客にみられるのが恥ずかしいと感じ始めたからであ
る。
最近の戸建住宅であるが、昔の政府推奨の文化住宅よりは、外観も中の間取りや設備も、格
段に向上している。
昔は、この様に、門を構えて、塀をめぐらした住宅が一般的であった。
見にくいが、右奥の建物が住宅である。
最近は、路上駐車が禁止される区域が多くなって、門を取り壊して、駐車場にするところが多い
い。
この辺も、路上駐車禁止のはずであるが、車が無いのであろうか、別のところに、駐車場を借
りているのであろうか。
ソウルの戸建住宅は、次第に、住みにくくなっている。
売り払って、郊外のアパート(日本で言うところのマンション)団地に移る家庭も多い。
韓国では、戸建て住宅の人気は、あまり高くはない。
皆、アパート団地に憧れる。
団地のアパートを買う金の無い庶民たちは、市内のアパートを買って住む。
5,6階の建物であるが、日本で言えば、都会の町中アパートに相当する。
広い戸建なら1戸、普通は、2戸くらいの家主が、共同で建てる。
自分達は、最上階の部屋に入居して、家主兼管理人となる。
アパートを建てる金は、ゼネコン業者が銀行から借りて立て替え、入居者も、業者が斡旋する。
入居率が、ある程度あれば、家主も、業者も、銀行も良い商売らしい。
景気のいい時はいいが、いったん悪くなると、建てたはいいが売れなくなり、自転車操業の業者
は、夜逃げ同然、家主は破産、不動産は、銀行の物になる。
銀行だけがいい思いをするのは、いつの世でも、どこの国でも同じである。
日本でも、今でも、お美味い話を落ちかけて、終いには、土地を吸い上げる(○○建不動産)の
様な不動産屋、ゼネコンがいると聞く。
気を付けなければならない。