ブテチゲ。
ブテ:部隊、軍隊。
チゲ:鍋。
ブテチゲ:部隊鍋物、軍隊鍋。
朝鮮戦争の頃の、韓国は、貧しい国でした。
肉類などは、盆、正月くらいしか、口には、入りませんでした。
雑穀類の混じったご飯を食べるのが、精一杯でした。
米国軍の兵隊たちは、米国本土から、軍用機で多量に運んできて、パンやステーキなどを、
腹いっぱい食べていました。
米国兵に、雑穀などを食べさせたら、志気が上がらず、戦争になりません。
米国兵だけが美味い物をたらふく食っていては、韓国兵の志気が上がりませんので、
肉ではなくて、魚肉ソーセージを、たくさん放り込んだ鍋物を、食べさせたのでした。
これでも、韓国兵たちは、大喜びでした。
やがて、戦争が終わって、兵隊たちは退役になりましたが、かの国は、国民皆兵制ですから、
成年になると、2年間の、徴兵義務を課せられます。
兵役を果たした国民は、誰もが、ブテチゲの世話になって帰ってくるのです。
娑婆に戻っても、軍隊のブテチゲの味が忘れられず、ブテチゲの店を探しては、食べ歩いています。
大相撲の、ちゃんこ鍋みたいなものですね。
ブテチゲで、店を開店する店主も沢山おります。
1軒が、美味しいと、評判をとると、その周りに、ブテチゲの店がある集まってきて、
ブテチゲの飲食店街みたいなものができてしまいます。
最初に開店した店主は、元祖ブテチゲの店の看板を掲げて、他店差別化をとの図ろうとしますが、
隣の店は、本家ブテチゲの店の看板で対抗します。
3番目も、4番目も、銘家ブテチゲ、宗家ブテチゲなどで対抗します。
節操のないこと、この上ありません。