フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

腕時計剣抜きと針押さえ

2016-06-03 11:56:25 | 腕時計

腕時計の剣(針)抜きと針押さえ

 腕時計の針を抜いたり取り付けたりするための、専用工具です。
 針の抜き差しはピンセットでもできるのですが、特に取付ける時に斜めになって、針が回ると他の針と接触して止まってしまう事があります。

  剣抜き、針抜きの先端部分です。
 左右のアーチ状の板バネを押さえるとその先に付いている白色の樹脂が下がって来て、針の根元部分を左右から挟み込んだピンセットの先を上に引き上げます。それと同時に抜いた針が飛ばないように、上から針を押さえる棒が下りてきます。
 針を左右から挟むピンセット先端部分は、ヤスリで磨いて文字盤や針を傷つけないようにしています。

 針押さえです。ただ単に、真っすぐに上から樹脂製のコマを押し下げるだけの台です。
 コマは色々な大きさがあり、中心部分には細い孔が開いています。腕時計の針を取り付ける中央部は、時針、分針のリングとその真ん中に、秒針の軸があります。その軸に当たらないようにコマの中心部に孔が開けられています。

 

 秒針を押さえてます。一番最後に取り付ける秒針が、特に微妙です。少しでも斜めになると時針や風防ガラスに当たって止まってしまいます。
 三針の取り付けの順番は、一番下が時針、次に分針、一番上が秒針です。時針と分針の軸はリングになっていて外側が時針のリング、その内側に分針のリング、そして中心部には孔のない秒針の軸があります。

 

 この時計は、秒針がありません。ジャンクの時計から合う秒針を探していますが、なかなか見つかりません。比較的古いもので秒針の軸の径は0.3mmより少し細いようなのですが、新しい時計に比べると太目です。

 ノギスでは測りきれなくて、0.3mmの鋼線を並べて見ての判断です。

 たくさんあるジャンクの時計の秒針は、さらに細いようで、この時計とは合いませんでした。
 真鍮版などで作ることも考えていますが、0.3mmの孔をパイプ状に開けなければ秒針の軸に取り付けられません。今、それを検討中・・・です。
 結局、最近していることは、微細部品の加工、修復です。メーカーの修理では、部品ごと取り替えてしまうので、「部品が無ければ修理できません。」と言うことになります。

 修理待ちの時計が、増えるいっぽうです。

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コメント
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