オメガ・デビル(クォーツ)ジャンク電池交換
沖縄は一息入れて、オメガ・デビル(クォーツ)のジャンクを手に入れました。
こんなバラバラの、風防ガラスもとれた状態、バネ棒も外して送られてきました。
風防ガラスとケースの間には樹脂製のパッキンが入っていましたが、劣化して変色しボロボロになっていました。これを削り落として、替えのパッキンは無いので直接接着剤で貼り付けました。従って防水性は確保できません。
バネ棒も取り付けました。バネは錆びていなかったので、そのまま使いました。
文字盤も周辺が多分水が浸透してきて腐蝕したようだし、元々ジャンクなので動かないだろうと思っていたのですが、電池を入れ替えたら何と動き出しました。秒針が無いので暫く置いておかなければ分かりませんでしたが。分針がジワジワと動くのではなくて、1分毎にカチッと進み時間も正確です。
電池は SR721SWが入っていました。テスターで電圧を計ってみると、ほとんど針が振れません。電池周りは液漏れもなくキレイだったので、一応電池を入れ替えてみることにしました。SR721が無かったので、どうせ試しなので在庫があった少し薄いSR712SW、721よりは 0.9mm薄いです。入れてみたら動き出した次第です。
今回は動いたのですが、電池の接点は大変微妙で、基本的にはオリジナルの規格を守った方が無難です。
電池のプラス面全体を覆う金メッキのプレートを、二本のネジで押さえるタイプです。プレートにはΩ型の切れ込みが入っていて、上からしっかり電池を押さえています。
文字盤の縁は、多分水が浸透してきたのでしょう、腐蝕していて盤面の塗装も剥がれてボロボロです。
ケースの縁も、こんな状態です。
ケースの内側には、シリコンゴムのパッキンが入っていました。多少ヤレていましたが、替えが無いのでそのまま使うことにしました。
シリコンゴムは天然ゴムに比べて、ほとんど劣化しません。ABS樹脂も劣化が激しいです。プラスチックは、まだましです。
文字盤の裏も腐蝕していましたが、ムーブメントは大丈夫でした。黒い樹脂のケースに収まっていたので、それに守られて良好な状態が維持されていたのでしょう。
このタイプのムーブメントは比較的新しいもので、リュウズはありません。その代わりに電気接点のスイッチボタンがリュウズと同じ3時の位置にあって、これを押すと分針が1分ずつ進みます。押し続けると連続して分針が回り、時間を合わせることが出来ます。
オメガのこのムーブメントは非常に正確に時を刻んでいて、ほとんど時間合わせをする必要がありません。月差1分以下ではないかと・・・
裏蓋のケースに収め、風防ガラスを貼りつけたフレームをかぶせて、出来上がり。
正確に稼働はしているのですが、あまりにも文字盤が汚いので、ちょっと恥ずかしい。塗装したいのですが、その技術が私にはまだありません。今、研究中です。
ただしこの塗装技術や小さい文字入れは、ちょっと危険・・・なもので、つまり完全に習得するとチープな玩具の腕時計をオメガに仕立て上げてしまう。まるでどこかの国でやっている違法行為になってしまいます。しかしブランド物、ロレックスなどのコピー商品はひどいですね。それも本物とほとんど見分けがつかない。そのコピー技術は凄いと言えばそうなのですが、逆にそこまでできるのであれば、新しいオリジナルブランドを作ればいいのにと思うのですが。失礼しました、ちょっと蛇足のコメントでした。
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